第1話

何気なく窓の外に目をやると,空は鉛色.
今にも泣き出しそうな感じ.私はこんな空が大嫌い.
見ているだけで,なぜか無性に不安な気持ちになってしまう.
こんな空を見て,不安な気持ちになるようになったのは何時の頃からだろう?
あの人と知り合った日もこんな空.
不安に駆られて,追いつめられた気分で自分自身を制御できなくなっていた.
仕事からくるストレスも,もちろん影響してただろう.
会社帰りに渡されたテレクラのテイッシュ.
それがすべての始まり.......
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「ただいまぁ.」っていっても返事が返ってくるわけがない.
誰も部屋には居ないのだから.
わかっていても習慣で口から出てしまう.
帰宅早々,部屋に座り込む.
「疲れたぁ....何もしたくない.」
「やっと週末....ふぅ....」
夕食を簡単に済ませて入浴をする.
贅沢な入浴タイム.
入浴が大好きで,部屋を選ぶときは浴槽に拘った.
絶対,ユニットバスじゃなくて普通の浴槽がある部屋に住みたかった.
おかげで家賃は割高であるけど。
ゆっくりと時間を掛けて入浴することは実家を出る前からの憧れだった。
両親と暮らしていたときは父親に気兼ねし,ゆっくりと入浴時間を取る事が出来なかった.
厳格な父親で,長風呂なんぞをしようものなら「商売女じゃあるまいし,なんで風呂にそんなに時
間をかけるんだ!」と怒鳴られた.2人の長女ということもあり,小さい頃から婿を取って跡
を取る事を強制され,何度,理不尽なことをいう父親なんだと思った事だろう.はそんな父親に
一切逆らう事など出来ずにいた.両親には猛反対されたが,就職を機会に家を出た.
週末は一時間半位かけてゆっくり入浴し,風呂上がりにはビールを飲むのが習慣となっていた.
その日もいつもと同じように過ごしていた.只,いつもと違っていたのはいくらアルコールを口に
しても不安な気持ちが晴れなかった.あの空を見たせいだったのかもしれない.
誰かと無性に話しをしたくなった。こんな自分の気持ちを聞いてほしい。
ふっと気がつくと帰路に渡されたテレクラのテイッシュを手にしていた.
不安な気持ちに耐えられなくなって,誰かと話がしたい.そう思って受話器を取っていた.
初めての経験だった.
音声ガイダンスが耳に響いた.
「コースはSMコースとノーマルコースです.SM,M女コースは1をプッシュして下さい.」
SM,S女コースは2をプッシュして下さい.ノーマルコースは3をプッシュして下さい.」
自然に指は1を押していた.
「もしもし?」突然,若く明るい男の声が聞えてきた.
  「......」
「もしもし?」
  「...あっ......もしもし.......」
「よかったぁ.切られたかと思ったよ.」
「もしもし,聞いてる?」
  「...はぃ......」
「もしかしてさぁ,こうい所にかけるのって初めて?」
  「......はぃ.」
「そうなの?何かあったわけ?それでかける気になったわけぇ?」
  「......ぇえ,まぁ,いろいろと...」
「ふぅん~.そうなんだ.」
「ところでさぁ,君の名前は?なんて呼べば良いの」
  「...名前??...玲子」咄嗟に出た名前だった.
「俺の名前はよしのりっていうんだ.」
相手の男性は饒舌だった.
ワインを飲みながら,当たり障りのない会話が2時間以上も続いた.
  「あなたって不思議な人ね.」
「どうして?」
  「だってぇ...こんなたわいもない会話を2時間以上も続けてくれるんだもん.」
  「会話するのにかなりの料金を払うんでしょ?」
  「普通こんな所に電話して,こんな話を2時間以上する人ってあまりいないんでしょ?」
「はははっ.そうだねぇ.金かかるもんねぇ.普通はしないかも.」
「もっと違う話をしたくなった?」
  「もっと違う話って?」
「電話したときガイダンスを聞いて自分の意志でM女コースにしたんでしょ?」
「どうしてM女コースにしたの?経験あるわけ?」
  「いきなり話題を変えるのね.(笑)」
「まあ,様子を伺っていたのさ.君ってサクラじゃないようだし,ごく普通そうに思えるけど?」
「なのにどうしてこんな所に電話してきたのかな?って考えてた.」
  「きゃははっ.そう見えるの.今ねぇ,ワインを飲みながら電話してるから良い気分なの.」
  「よっぱの勢いで話しちゃおうかなぁ?」
「おもしろそうじゃん.話してよ.顔だって知らない相手なんだから,いいじゃん.」
今迄誰にも言えなかったこと....この時,初めて人に話した.
  「昔から願望はあったと思うの.でも,最近はその願望がすっごく強くなってきたの.」
  「多分,仕事のストレスが影響してると思うの.」
彼は優しく聞いてくれた.知り合ったばかりの相手なのに不思議と素直に言葉が出ていた.知らな
い相手に対する気安さからなのか...。
誰にも言えなかった自分の弱さ.気持ち.そして願望を.......
「その願望ってさぁ,現実に試してみたいと思わない?」
  「えっ!どうやって?」
「一度会ってみようよ.いいじゃん.無理な事はしないし」
  「......でも...」
「嫌なら帰ればいいじゃん.人目のある所で会えばいいでしょ?」
  「...でも...」
「来週の土曜日,仕事は休み??」
  「そうだけど....」
「今の状態から脱出したいんでしょ?」
「来週の土曜日の午前11時.浜松町の改札でね.今から俺の携帯の番号いうから書き取ってよ.」
  「行くとは約束できないけど.」
「それはそれで仕方ないじゃん.縁がなかったんだから.」
「あっ.そうだ.冒険ついでに,会うとき下着はTバックを着けておいでよ.」
  「えっ??何??」
  「そんなの持ってないわよ.無理よ.」
「そうなの.これを機会に買えばぁ?(笑)でさぁ,ノーブラでおいでよ.上着を着てきてもいい
からさぁ.」
  「なっ,なにを言ってるの??出来ないわよ.そんなこと.」
「いいじゃん.これは君自身を開放するための命令だよ.しておいでよ.」
「会うまで毎日電話しておいでね。待ってるから。」
  「そんなこと言われても...。」
口調はやわらかな感じで,決して強い脅しをかけるような物言いではなかった.
けれど...自分の中で彼の言葉に逆らえないような何かを感じていた.
どうしてそう感じてしまうのか,自身にも理解できなかった.
彼の言葉が心に重くのしかかってた。
結局、土曜日が来るまで毎日彼に電話をして色々と話しをした。
散々迷った挙げ句、約束の場所に行く前に駅の公衆トイレノーブラになり、Tバックに穿き替え
た。待ち合わせの場所には時間通りに着いた。
第2話

待ち合わせの場所には時間通りに着いた。
出掛けるギリギリまで何を着ていくべきか迷った。時間に遅れそうになり、やっと着てい
く洋服を決めた。
可能な限り、身体のラインが、胸の突起が浮き出ないものを選んだ。胸元で紺と白の模様
が入ったリボンを結ぶ濃紺のブラウス、紺と白のストライプの膝上10センチ程度のミニ
スカートだった。胸元をいかに隠すか、ブラを着けていない事がわからないに様に、そし
てなにより自分自身毅然とした態度が取れるように清楚で硬い感じのするものを選んだ。
私の持つ赤いバック。それを彼が見つけて声を掛けてくるはずであった。彼は本当に現れ
るのだろうか? 待ちぼうけ...。それに、どんな人? 嫌なタイプだったら...。自分では
どんな人物なのか想像できなかった。不安な気持ちで一杯だった。着くと直ぐに声を掛け
られた。
「玲子さん?よしのりです。はじめまして」
にこやかに微笑み掛ける彼がいた。
  「あっ。そうですけど。はじめまして。」
「待ちました?」
  「...いえ。今、着いたばかりです。」
「こんなところで立ち話も変だから場所を変えましょうよ?」
そう言うと彼はごく自然に私の右手を握って歩き始め、私は彼に従った。
不思議な感覚だった。初めて会った人にいきなり手を握られて、何も違和感を感じていな
かった。なぜだろう? どうして? 自分自身に問い掛けても答えは見つからなかった。
歩きながら彼を観察した。ごくごく平凡な人。この人があんな命令をしたの? そう思わ
ずにはいられなかった。そう思いながらも自分もそっか。心の中で苦笑いをしていた。彼
が向かったのは貿易センタービルの展望台。その日は幸いな事に人気がまばらであった。
「気が強いって言ってたけど、全然そういう風に見えないよ。」
  「そうですか?」
「そうさ。だって今、緊張しまくりって顔をしているぜ。気が強いどころかオロオロって
感じ。」
  「.........」
「言われた通りにしてきたの?」
  「えっ......」
彼はいきなり繋いでいた手を放し、腕を絡ませてきた。
  「あっ...。」
すかさず背中を指でなぞる。
「ふぅ~ん。えらいじゃん。言われた通りにノーブラだね。」
真っ赤になって俯くことしか出来なかった。
「じゃあさぁ、下もTバック?」
  「......」
「へぇ~、答えられないんだ。ってことは、Tバックなんだね。」
彼はニヤリと笑った。いきなりお尻をゆっくりと撫でられた。恥かしくて堪らなかったけ
ど、何故か抵抗できなかった。次の瞬間、いきなりスカートの上からTバックを捕まれて、
一気に上に引き上げられた。
  「あっ...。嫌ぁ...。」甘い言葉が出てしまったことに自分自身、驚いた。身体に電流
が走った。同時に大事な部分に焼き鏝を押しつけられたような痛み、それでいて今迄経験
した事のないような甘美な言いようのない何かを感じた。身体は確実に反応を始めていた。
「Tバック、食い込んだんじゃないの?甘い声だしちゃってさぁ。」
彼はにんまり笑うと私の顔を覗き込んだ。先程の彼とは別人のようだった。私は、自分の
反応を見事に言い当てられて羞恥心を煽られてしまった。さらに彼の手はスカートの上か
お尻を撫で回し始めた。その手は次第に無遠慮に撫で回し始める。あまりの無遠慮な触
り方に思わず悲鳴をあげてしまった。
  「お願いです。止めて下さい。」
「やっぱりさぁ、玲子ってM女だよね。」
「感度もいいじゃん!」
いつのまにか呼び捨てになっていた。知り合って間もない人に、こんな理不尽な振る舞い
をされているのに何も抵抗できない自分に驚いていた。痴漢に遭えば捕まえて間違いなく
警察に突き出す自分が...。自分自身の行動が理解できなかった。
「まあ、ベンチに座ろうよ。」
彼に促され人気のないベンチに腰を掛けた。
「足を開いてよ。」
  「えっ?」
「足を開け!って言ったの。」
既に肩に手を回されて胸を触られていた。夢のような、自分でないような不思議な状況だ
った。
  「こんなところで? そんなこと出来ない。誰かに見られちゃう。」
彼は耳元で囁く。
「早く!足を開けよ。自分で触られる体勢になるんだ。自分の意志で」
魔術に掛かったようだった。
夢遊病者のように彼の言葉に従って、わずかに足を開いたと思う。その瞬間、彼の指は開
いた足の中に素早く入り込み、自由に動きまわっていた。身体が自然に彼を受け入れてい
た。
「俺との間に衝立てのように置いてあるバックをどけろよ。」
「もっと俺が、玲子を自由に触る事が出来るようにどけろ。」
素直にバックを置き換えている自分がそこにいた。
彼は更に片手を胸にまで延ばしていた。力強く乳房を掴まれた。
  「ああっ!駄目。駄目よ。お願いです。やめてください。」
「玲子ぉ。こんなに乳首を勃起させ、硬くして、あそこもぬるぬるじゃん。」
「こんな状態でそんな言い訳が通じるわけないだろぉ。グチャグチャだぜ。」
「それにどこで触られてると思ってるわけ? 公衆の面前だぜ。」
「誰か人が来るかもね。ははっ。」
彼の放つ言葉は心の内側に染み込んでいった。
彼の顔が覆い被さってきた。いつのまにか唇が重ねあっていた。私は、ごくごく自然に彼
を受け入れていた。まるで恋人同士のように。
何故?? どうして逆らえないの? そう思う反面、もしかすると・・やっと自分が変わ
れるかも。期待する気持ちの方が大きかった。身体は素直に反応し、幾ら鎮めようと思っ
ても逆らうだけであった。素直にあそこは反応し、濡れていた。自分の意志でどうする事
も出来なかった。
私は散々彼に嬲られた。
言葉と指で......
彼はその場所から移動することを私に告げた。
  「あのぉ...お手洗いに寄りたいの。」
「駄目だよ。下着を直したいんでしょ。」
  「...お願い...。」
「駄目だよ。許さない。そのまま移動するよ。」
  「.........」
「駄目だね。許可できないよ。下着も濡れて気持ち悪いんでしょ?」
何も言わなくても、彼には私の身体に何が起こっているのか把握できていた。身体は確実
に理性を裏切り反応し続けていた。媚肉から溢れ出てくるものを止める事など出来なかっ
た。
「こういう状況で自分の身体が反応して、感じて濡れたってことを自覚するんだ。これが
本当の玲子の姿さ。」
そこまで言われた私は何も言えなかった。彼は再び私の手を取り歩き出した。
電車の中は人影がまばらであった。
彼は肩を抱きながら再びスカートの前面の上から改めてTバックを引き上げた。
  {きゃぁ! あっ!」
再び引き上げられた事により、Tバックはより一層媚肉に食い込んだ。敏感な部分にまで
きっちりと。
「んっ?なに、色っぽい声出してるんだよ。感じてるわけぇ?」
  「あっ...お願いです。トイレに行きたいんです。」
  「駅に着いたらトイレに行かせて下さい。お願いです。」
「駄目だね。許さない。」
彼の目を見て...抵抗できない自分を悟った。
そのままTバックを食い込まされて歩くことを促された。媚肉からさらに愛液は溢れ出し、
太股を伝い落ちている事がはっきりと自覚できた。止めたい! 必死で堪えようと思って
も身体は理性を裏切った。一歩、歩く度に敏感な部分に食い込みは増し、燃えるような熱
さと痛み、同時に押さえ切れない快感を味わっていた。思考能力は止まり、ただ快感に身
を任せ始めていた。
「腰をくねらせて歩いているぜ。恥かしくないわけ?」
「卑らしく腰を振って歩いて淫乱さが滲み出てるぜ。」
私は、まるで夢遊病者のように彼の後に従っていたと思う。
向かったのは鴬谷。
第3話

鴬谷の駅から直ぐ近くのホテルに入った。
彼は当たり前のように部屋を選び、素直に従う私がいた。
エレベーターに乗り込む。乗り込むや否やブラウスのリボンを解かれ、ボタンを外し始め
た。広がった胸元に、当然のように彼の手は滑り込み、胸を揉み始めた。乳首は敏感に反
応し、硬く尖り始めた。
重要な仕事がある朝は、必ずスーツを着て出勤した。着るもの一つで自分を毅然とさせ、
奮い立たせる事が出来るから......。でも、今日はどんな服を身に着けようと、きっと関
係なかった。何の効果も無く、着衣は乱されていく。

  「お願い。止めてください。誰かに見られたら。」
「いいじゃん。ここはそういうことをする場所なんだぜ。誰も不思議には思わないぜ。」
エレベーターを降り、部屋に入る間も休みなく責めは続いた。既にやっと歩ける状態だっ
た。休みなく押し寄せる快感に逆らえなかった。
「君って、やっぱりMだね。M体質なんだよ。自分でも分かっているんでしょ?」
  「......そんなことないです...ぅ」
「じゃあさぁ、確認しようよ。Mじゃないんでしょ?」
  「でもぉ...。」
彼から逃れられない自分がいた。既に彼の腕に絡め取られて...。彼の顔が覆い被さり、唇
をむさぼられた。耳元に唇を這わせ、囁いた。
「玲子。感じてみろよ。感じさせてやるよ。壊れるぐらい。」
「今迄と違う女に変えてやる。」
私の奥深くに隠された扉が叩かれた。耳元に絶え間なく囁かれる言葉。
彼の手で上半身はすっかり乱され、胸は露出していた。すでに硬くなった乳首に彼は舌を
這わせ、胸を揉みしだく。時々、乳首に歯を当て、噛む。下半身も乱され、指は遠慮なく
太股の奥を狙ってくる。あそれでも残っていた理性が太股を硬く閉じるように努力する。
けれど、乳首を噛まれた瞬間力が抜けた。彼はそれを見逃さなかった。強い抵抗を始める
と再び乳首を噛まれた。そして、私の力が抜ける。彼はそれを繰り返し、ついには太股の
奥に指を進入してきた。既にそれを受け入れたがってる自分がいた。容赦なく肉裂を嬲ら
れた。身体は確実に、今迄経験した事のない感覚を味わい始めていた。そして、自分自身
の変化に戸惑っていた。
  「ひぃ...やめてぇ...。許して下さい。」
「見ろよ。もぉ、あそこはドロドロだぜぇ。(笑)」
「こんなに感じているくせに。何がやめて下さいだよ。グチャクチャもいいところだぜ。」
「身体は素直なのに口は素直じゃないなぁ。まあ、そう言っていられるのも今のうちだけ
だよ。」
「今に自分の口からおねだりをするようになるさ。」
  「そんなことありません。やめてください!」
しかし、身体は言葉を裏切っていた。彼の容赦ない責めに身体は蕩け始めていた。秘部は
熱く痛いほどに膨らみ始め、熱さを押える為のものを持ち望んでいた。しかし、必死で理
性を呼び戻そうとする自分がいた。そして理性を封じ込めようとする自分もいた。
まだ優等生ぶるの? あなた馬鹿じゃない! ここまで何の為に来たのよ。日常のあなた
のことを何も知らない男なのよ。これが、きっと壊れる最後のチャンスよ。無駄にするの。
もう一人の自分が叫びだす。
決断できないまま自問自答を繰り返し、僅かな抵抗をしていた。
その時、彼が投げかけた言葉。
「あんまり抵抗するとさぁ、マジに縛るぜ。」
その言葉に、心の奥の扉が開き始めた。彼の目は雄の目だった。長い間持ち望んでいた、
自分より強いと思える雄の目だった。待ち焦がれていた。
縛ってよ。縛って。縛れるものなら...お願い。縛って。私を抵抗できないようにして。そ
して壊して。心が悲鳴をあげた。私は彼に自由を奪われたくて、どうしても奪われたくて
抵抗を続けた。心の中で彼に縛られる事を何度も祈りながら。自分が認めることが出来る
男にだけ、組み伏せられたかった。雄の力で。
「決めた。マジに縛る。こんな場所だから浴衣の紐しかないけど。」
「玲子を開放する為に縛ってやるよ。」
彼に、生まれて始めて後ろ手に手を縛られた。ホッとしている自分がいた。これで自由に
なれる。やっと開放される。自分の理性がプライドが邪魔をしない、本当の自分が出せる。
言葉と身体は裏腹だった。
  「いやぁ...やめてぇ...。許して下さい。」
四つん這いで這っている自分がいた。手を使えず、なす術の無い惨めな格好で晒し者にな
っていた。言葉では許しを請うても、身体は責められる事を望んでいた。スカートは取り
上げられ、既に全裸の状態であった。秘部を彼の前に晒した。いきなり指を入れられ、責
められた。
「聞こえるだろぉ?グチョグチョという音が。おまえのあそこの音だぜ。」
「男を欲しがって、入れて貰いたくて騒いでる音だぜ。」
部屋の中に響き渡るグチョグチョという音。自分自身が立てている音を聞く事は耐え切れ
なかった。しかし、許されるはずもなく、容赦なく、わざと音をたてられ、ゆっくりとい
かされることなく責められ続けた。彼は執拗に音を立てて私に聞かせた。ついには、敏感
な部分は剥き出しにされ、爪を立てられた。
  「きゃぁああ!あっぅ。はぁ...ぁ...ぅ。お願い。許して下さい。」
「駄目だね。」
  「おかしくなります...。ぁ...ぁっ...。」
容赦ない、けれどいかされることなく彼の責めは続けられた。縛られている事によって自
由を奪われ、抵抗することもできなくなり責めを感受していた。
今迄、いつも、誰とSEXしても快感を最後までいった事はなかった。快感を受け止めた
い!そう思ってもいつも理性が邪魔をした。快感から身体は逃げ、快感を演技し続けてき
た。そうすることしか出来なかった。
感じる事を恥かしい事だと思ってきた。我を忘れる、そんなこと出来るはずが無かった。
いった素振りを見破れずに満足する男達。"馬鹿な男"そう思ってきた。
馬鹿じゃない!満足しているか、してないかを見破る事も出来ないなんて。女がいったか、
いかないかはわかるですって? ばぁーか! そんなもん見破れるわけないでしょ。
子宮が締め付ける? そんなもの演技出来るのよ。少しぐらいの締め付けなんか自分で意
識すればどうにでもなるの。幸せな人ね。私の身体も心も貴方の自由になんか出来ないの
よ。所詮、男なんて馬鹿な生き物。
そう思い続けてきた。負けたくない、男には。男の自由になんかならない。
そう思う事は屈折してる...自分が一番わかっていた。何故、好きな男に対してもそう思
うの?わからない。でも、そう思って生きていかなければ自分が保てない。自分を見失っ
てしまう。
いきなり目の前に彼の指が差し出された。彼は私にその指を見る事を強要した。ゆっくり
指は広げられた。広げられた指からは、愛液が糸を引いていた。屈辱的だった。
第4話

「見ろよ玲子。これがお前の身体の素直な反応さ。」
「口ではどんなに抵抗の言葉を言おうとも、お前の身体は正直に反応する。」
  「いやぁああああああ!見たくない。」
「見ろよ!自分の身体の反応を!」
髪の毛を捕まれ、俯いた顔を引き起こされた。目の前に突き出された指を見る事を強要さ
れた。目を開けてみる事など出来るわけが無かった。思わず視線をそらした。その瞬間、
顔を出し始めた秘唇に爪を立てられた。
  「きゃぁっ!」
「ほら、見るんだ。自分の愛液にまみれた指を。」
「自分で認めるんだ。淫乱な自分を。」
「認めてしまえば楽になれる。」
  「やめてぇ......。やめてください。許して。」
彼は顎に手を伸ばし、俯いている私の顔を上げさせ覗き込む。ゆっくりと耳元で淫靡な声
で囁く。
「玲子。今から感じさせてやるよ。好きなだけね。」
「ただし、クリト○○だけでね。何度でも感じさせてやるよ。」
  「ぁぁっ...ん...。」
いきなり唇を塞がれる。ゆっくり、秘唇をなぞり始める。今し方、爪を立てられた事によ
って敏感さを増し、剥き出しにされた秘唇を突っつき、指で転がし始める。身体は意志に
逆らいジンジンと熱さを増し、愛液がとろとろと流れ出す。
「感じてるよね。大洪水だぜ。いきたくて堪らなくなるさ。」
「だが、指でクリト○○を嬲るだけだ。決していかしてなんかやらないよ。」
「イク寸前で止めてやるよ。ふふふっ。」
「玲子が自分から望まない限りね。」
「いかせて欲しいなら、自分からお願いするんだ。」
愛液で濡れた指で、私の唇をゆっくりなぞる。愛液が充分、唇を濡らすように。
「この口でお願いするんだ。どう?自分の愛液の口紅だぜ」
淫乱な言葉を口にするお口にぴったりな口紅だよねぇ。」
彼は残酷に言い放つと、笑みを口元に浮かべた。
「自分の中に入れて欲しいとお願いするまで何度でもクリト○○を嬲ってあげる。」
「すでに愛液で下のお口もグチョグチョだぜ。」
  「い...や...ぁ...。そんなこと...。」
  「ぁっ...。いえません。...ぅっ...。」
今迄、経験した事の無い辱めを受けながら徐々に昇ってくる快感を防ぐ事などできる筈も
無かった。
その言葉通り、彼の責めは何度でも続いた。けれど、決していかせてはくれなかった。甘
美な波が広がり始めていた。しかし、昇り詰める寸前で指は止められ、甘美な波が引き始
める。引き始めた波を引き戻すように秘唇に当てられた指が再び動き出す。そして耳元で
囁かれる。
「いかせてなんかやらないよ。ふふっ。」
「何度でも同じ事を繰り返してやるよ。いく寸前で止めてやる。」
「いきたくて仕方ないだろ?」
  「あぁ...もうだめぇ...。許して下さい。」
  「はっぁ......お願いです。いかせて下さい。」
  「もぉ...駄目です。」
思わず口走っていた。強要されたからではなく、身体が発した言葉だった。
彼は勝ち誇った顔で、耳元への囁きを続ける。
「どうして欲しいか、お願いしてみな。」
  「はぁ...ぁあ...。いかせて下さい。」
「どうやっていかせてほしいわけ?」
  「ぁっ、どうでもいいです。どうでもいいからお願いです。いかせて下さい。」
「駄目駄目!具体的にどうして欲しいかお願いするんだ。」
  「いやぁ......。もぉ...駄目です。」
「俺の言う通りに言うんだ。」
「お願いです。玲子のぷっくり膨らんで疼いているクリト○○を嬲っていかせて下さい。
って。」
  「ぁっ...。」
「早く、お願いしろよ。でないと絶対いかせないぜ。このままの状態を続けるよ。」
  「いやぁ...ぁ...。そっ...それだけは...嫌ですぅ」
  「ぁ...っ...。おね...がぃですぅ...。玲子の...クリト○○を嬲ってぇ...。」
「駄目だね。」
  「はぁっ...。どうして......。」
「今の自分のクリト○○がどういう状態か言ってないだろ。」
「ぷっくり膨らんで疼いているって言葉が抜けてるだろ?言えよ!」
  「ぁぁ...そんなこと言わずに...。ひぃいいぃぃぃぃぃぃ!」
「駄目だね。」
  「...ぁ...っ...。ぉねがいですぅ......。れっ...れいこのぉ、ぷっ...ぷっくりぃ膨らんでいる、
ぅぅうずいているクリト○○を嬲って下さい!」
  「ぁあああっ......」
「ふふっ。よぉーし、いい子だ。いかせてやるよ。」
  「ああぁっ、いぃ...。たまらない...。」
  「もぉ...だめですぅ...。いっちゃう。だめぇぇぇぇぇ。」
  「あっ......いぃぃ......」
生まれてイクことを知った。あられもない言葉を発し、突っ伏した。
身体が理性を裏切った。確実に。彼のクリト○○への責めは続けられた。
何度でも繰り返し......。
第5話

  「あん...あっ...ふぅん...。」
  「ぁぁ...ん...。駄目ぇ!あっ...いっちゃう。やめて!」
  「きゃあぁ......っ。」
「またいったの。ふふふっ。」
淫乱な身体だよね。何度いってもいき足りないんじゃないの?」
既に彼の手によって何度も昇りつめていた。イクたびに足に力が入り、ガクガクと震え、
何度、突っ張ったことか。それでも彼の手によって昇りつめることを身体は嫌がっていな
かった。
  「ぁ...ぁ...っ。お願いです。休ませて下さい。その手を止めて下さい。」
「駄目だね。まだいき足りないでしょ?」
「クリト○○だけでは満足できないんじゃないの?」
  「ぁ...っ...はぁ...。いやぁ......。」
彼は、指をいきなり潤みきった媚肉の中に一本だけで入れた。しかし、動かさずただ入れ
るだけ。
  「えっ!なに?」
「別に入れただけさ。何にもしてないよ。」
「何かしてほしいわけ?動かしてほしいの? 」
  「い...いやぁ...。ほしくなんかありません。」
彼はニヤッと笑った。指を入れただけで動かす事はなかった。しかしクリト○○への責め
は続けられた。
「そろそろ動かしてほしい?」
  「あ...あっ。抜いてぇ...。お願いです。抜いて下さい。」
「身体はこんなに素直なのに、まだ口は素直にならないわけ?」
「ほらぁ、おま○こは大洪水を起こしてるぜ?」
  「ひっ...ひっ......ひどい!!」
「欲しいくせに。無理は身体に毒だよ。いや、おま○こには毒かもね。」
彼は卑らしくニヤけた笑いを投げかける。
入れられただけで責めを受けない媚肉が焦れ始めていた。彼は私がそういう状態であるこ
とを十分知っていた。知った上での責めだった。
  何故? どうして? 戸惑いながらも身体は求めてる。
欲しい。自分から欲しいと願った。中に入っている指を動かして欲しい。掻き回して! メ
チャクチャに掻き回して! 身体が、子宮が彼を欲しがっていた。
「玲子ちゃん。指をそんなに締めつけないでよ。ふふっ。」
「中がひくついているぜ。指を掻き回して欲しいんだろ?」
「遠慮するなよ。お願いしてみろよ。」
  「お願いです。どうか部屋を暗くして下さい。お願いです。」
「だめだよぉ!」
  「お願いです。恥かしいんです。」
  「明かりを、どうか明かりを暗くして下さい」
「駄目だね。玲子の卑らしく乱れる姿を見てやるよ。」
  「いやぁああああ!」
「駄目なものは駄目さ。」
「さぁ、早くお願いしろよ。」
自分の媚肉が彼の指を締め付けているのがわかる。身体が彼を欲した。
  「あっ...。お願いです。もぉ、駄目です。」
「何が駄目なの?」
「何がどう駄目なのさ?詳しく説明してよ。」
  「そっ、そ...ん...なぁ......。」
  「そんなことを言わずに......お願いします。」
「何をどうして欲しいか、お願いしてみな。」
  「ぁっ......だっ......だ...だからぁ...お願いです。いかせて下さい。」
「今だってクリト○○で十分いってるでしょ。いきたいならそれでいいじゃん。」
  「そっ、そうじゃなくて...そうじゃなくて......」
「そうじゃなくて何?」
「さっきはどうお願いしたんだっけぇ? 思い出してごらんよ。」
「どうやっていかせてほしいわけ?」
  「あっ......。嫌です。そんなこと言えません。」
「言えなきゃ仕方ないよね。どうしてほしいか俺には分からないもん。」
彼は意地悪く、にやけた顔を私に向ける。
「具体的にさぁ、どこをどうしてほしいのか言ってもらわなくちゃ。」
「言うまで何もしてやらないよ。」
「駄目だね!具体的にどうして欲しいかお願いするんだ。」
  「ひどい...。どっ、どうして...どうして私にこんなことをするの?」
「ひどいこと?心外だなぁ。」
「好きなんだろぉ?苛められるのが?」
媚肉は熱く焦がれ、身体は火照っていた。どうしようもなく身体は自然にもじもじと動い
ている。彼はわざとくびれた脇腹、盛り上がったヒップを撫でる。
  「お願い!もぉ...早く...早くどうにかしてぇ。」
「どうしてほしいのかなぁ?言ってごらん?楽になれるよ。」
  「あぁ...。このままじゃ駄目なんです。わかってるんでしょ?」
  「お願いです。ほしいんです。」
「だからさぁ、何処に何がほしいわけ?」
「俺の言う通りにお願いするんだ。」
「どうか、玲子のおち○ぽが欲しくてヨダレを垂れ流しているおま○こに、おち○ぽを嵌
めて下さい。」
「ほらぁ、言ってみろよ。」
  「いあやぁああああ!そっ、そっんなぁ。そんなこと言えません。」
「じゃあ、ずっとこのままだね。」
  「お願いです...。許して下さい。」
「駄目だね。言えよ!」
  「ぅ...ぅっっ...。どうか...どうか...玲子のお...ぉ...。」
「おち○ぽが欲しくてだろ?ささっと言えよ。」
  「おち○ぽが欲しくてぇ...よっ...よだれを垂れ流しているお...おっおっおま○こに...
...。」
「さっさと言えよ。おち○ぽを嵌めて下さいだろぉ?」
  「ぅっ...ぅっ...ぅぅぅ...おち○ぽを嵌めて下さい。」
「まあ、最初だからそれぐらいで許してやるよ。但し、これからはそういうわけにはいか
ないからね。」
「今回だけは仕方ない、嵌めてやるよ。」
彼は私をうつ伏せに転がした。手を縛られ、身体を支えることもできず、お尻だけを突き
出したような死ぬほど恥ずかしいポーズをとらせた。

第6話

彼は私をうつ伏せに転がした。手を縛られ、身体を支えることもできず、お尻だけを突き
出したような死ぬほど恥ずかしいポーズをとらせた。
****************************************
「さて、玲子ちゃん。どう、嵌められたいの?」
彼は勝ち誇った顔で、言葉で責める。お尻をゆっくり撫で回す。明るい部屋の中であられ
もない姿を曝け出すのは初めての事だった。
ベッドに顔を押し付け、お尻だけが高々と上げられた姿勢のまま、足を広げさせられてい
る。
「あららぁ。玲子ちゃん。愛液が太股にまで垂れてるぜ。」
「こんなに濡らしちゃってさぁ、やっぱり根っからのマゾなんだよね。」
「ほぉらぁ、おま○こがヒクヒクしてるぜ。」
彼は耳に息を吹きかけながら言葉での嬲りを続ける。
男性に抱かれる事は決して初めての事ではなかった。しかし、こんな明るい中で眼にする
のは未だかつて経験がなかった。
明るい中で抱かれる事を嫌い、必ず明かりを暗くするように願った。その願いが聞き届け
られなかったことはなかった。
何よりも、感じている自分の表情を見られるのが嫌だった。いまだかつて誰にも見られた
事のない秘所を剥き出しにして弄ばれている屈辱に心が震えていた。
にも拘らず、身体は蕩け始めていた。彼の容赦ない責めは続いた。
彼は私の前に仁王立ちになり、ゆっくりとジーンズのベルトをゆるめた。自らトランクス
を脱ぎ捨て全裸になった。
「ほおらぁ、よく見ろよ。玲子。」
「今からこれでイカせてやるから。」
彼はニヤニヤ笑いながら彼自身をしごいた。
彼自身は弾けるように天を向いていた。こんな明るい部屋の中で男性自身を眼にしたのは
初めての事だった。
彼自身のものは、今迄自分が目にした事のない大きさだった。あんな物が自分の中に入っ
てこれるのだろうか? 想像するだけで恐ろしかった。
「玲子ちゃんはどんな嵌められ方をしたいのかなぁ?」
「明るい中で悶える顔を見られながらイキたい? それとも雌犬のように四つん這いにさ
れて後ろから嵌められたい?」
「最初だから玲子ちゃんのお願いを聞いてあげるよ」
  「いやぁあああああああああ。やめて! やめて下さい。」
隆々となった男性自身を、これ見よがしに目の前に突きつけた。思わず顔を背けて逃れよ
うとしたが、彼が許すはずもなかった。容赦なく私の髪を掴み、彼は顔を彼自身に引き寄
せた。
「駄目だよぉ。逃げたりしちゃぁ。」
「ほらぁ、さっきのように素直にお願いしてごらんよ。ほしいんでしょ?」
「言わないならいいや。前と後の両方でイカせてあげるよ。」
  「いやぁっ......。」
「口では嫌がっても、おま○こはベチョベチョだよ。」
せせら笑いながら、彼はいきなり秘裂に彼自身の先端を押し当てた。
瞬間、身体中に甘美な電流が走った。と同時に一刻も早く奥まで受け入れたい。そう願い
始めていた。身体も心も。
そう願いながら口から出た言葉は、僅かに残っていた理性の言葉だった。
  「うぅっ...いっ...いやぁ...。」
「なに嫌がってんだよ。おま○こ、グチャグチャにしておきながらさぁ。」
「嫌がっても、先っぽは入ってるぜ。」
いきなり身体をひっくり返されて、仰向けにされた。抵抗など出来ないまま、いきなりの
しかかって、いきり立った彼自身を秘裂に押し込んできた。経験した事のない大きさに痛
みを覚え、めりめりと音を立てて裂けていくように入っていく。
  「あっ...きゃぁあああああ! いやっぁあああああ! やめてぇえええええええ!
  「いっ...痛い! いたぁーーーぃ! いやぁあ! 抜いてぇぇぇぇ!!!」
「今更、遅いよ。もう入っちゃったぜ。」
「ほらぁ。入ったのがわかるでしょ?」
抵抗など出来ぬまま、彼自身は秘孔の奥を目指して突き刺していた。ゆっくりと出し入れ
を始める。
  「痛い!痛いの。お願いです。抜いて、抜いて下さい。」
彼から逃げるように、動けないながらも身体が必死に上にずり上がる。
彼は卑猥な笑みを浮かべながらくびれた腰に手を回し、引き寄せる。既に後ろ手に縛られ
ている体勢で身動きの出来る状態ではなかった。彼はズボズボと腰を使って出し入れを続
ける。
私の身体は痛みの声をあげた。
  「ぐっ...。いやぁっ。」
「何言ってんだよ。初めてじゃぁあるまいし。」
「今にさぁ、嵌められる事が病みつきになるぜ。」
「自分からケツをつきだして「いれて下さい。」ってお願いするようになるんだよ。」
言い終わると、彼は肩を掴み一気に深く貫いた。痛みを感じていたはずの身体が変化を始
める。子宮が締め付けを始め、愛液がとめどなく溢れ始める。身体は火照り、素肌は汗ば
んでくる。頭がくらくらとしてくる。
  「あぁ...変になっちゃいます。いやぁ...あはぁ...」
彼は耳元で囁く。
「ほぉーら。雌犬の顔になってきたぜ。」
「明るいからよく見えるよ。淫乱になった玲子の顔が。本当にスケベそうな顔をしてるよ
なぁ。」
「おま○こも、玲子の愛液でグチャグチャだぜ。音が聞こえるぜ。」
「そろそろイキたいだろ?」
「今日は最初だから、いかせてやる。ただし、イク時にはちゃんと「イキます」って言え
よ。」
彼は耳たぶを甘噛みする。喘ぎ声が激しくなり、自分で喘ぐ事を止める事が出来ない。
  「あぅ...ぅぅ...。」
  「あっ。あぁ...駄目ぇ。いやぁ。変になっちゃう。」
「ほら。イケよ。」
身体がトロトロに融ける。骨までとろけるような甘美な刺激が身体中に広がっていく。
  「駄目!だめぇ。あぁ...イキます。いっちゃいます。」
  「はぁ...。我慢できません。いっ...イクうぅ...。」
今迄経験した事がない、途方もない快感の波が押し寄せる。身体が痙攣し、目の前がまっ
白くなっていた。
第7話

ふっと目が覚める。寝返りをうった瞬間、身体が軋んだ。
「痛い!」
時計を見ると既に13時を回っていた。15時間以上も眠りこんでいた。
「身体中が痛い...。そっかぁ...昨日の事は、夢じゃないんだ。」
シャワー浴びなきゃ。汗、かいちゃった。」
身体中に倦怠感が広がっている。結局、昨日はあれから何度も絶頂まで押しやられた。
ラブホを出てから軽いアルコールと夕食を共にした。
ごく普通に、さっきまでのことが嘘のような、何事もなかったかのように友達として
いろいろな会話をした。不思議な感覚だった。
今しがたの事が嘘のよう。そう、夢見ごこち。
夢のような出来事だった。彼とかわした会話の内容は殆ど記憶になかった。
どこをどう帰ったのか...。
帰宅し、シャワーを浴び、そのままベッドに直行した。
昨日の事が、走馬灯のように思い出される。散々、彼に嬲られ、辱められた。
けれど...。
けれど、感じていた。恥かしいと思いながらも、抗う事は出来ずに甘受していた。
別れ間際に投げかけられた言葉。
「週末、電話してこいよ。」
二度と会わない。最初で最後。心に誓う。
一方で、絶頂に追いやられた記憶が鮮やかに蘇る。
「あんなに感じた事はなかった......」
素直な気持ちだった。身体がめちゃくちゃ、けだるかった。彼の言葉が思い出される。
私の心を掻き乱す。
「玲子。イキたかったら言えよ。玲子は貴方の奴隷になりますって。」
「誓えよ。イカせて貰う為には何でもする奴隷になります。嵌めて下さいってお願い
しろ。」
「ほらぁ、腰を使えよ。嵌めたいんだろ。自分で腰を振るんだよ。」
「雌犬には、腰振りはお似合いだろ?」
次々と投げかけられた言葉の数々。思い出すだけで顔から火が出そうになる。
「二度と彼とは会わない。電話もしない。」
心に誓った。
月曜日。身体中の軋みは消えてなどいなかった。
「会社を休もうかなぁ......。」
そんなこと出来る筈ない事は、自分が一番良く分かっていた。仕事、優先。
一日休んだら仕事が溜まるだけ。
「ほらぁ。玲奈らしくないなぁ。」
「こんなことで休もうなんて考えないの!永井玲奈、ファイトでしょ!」
自分に言い聞かせる。鏡に映った自分を見て、両手で頬を軽く叩き、気合いを入れる。
「おはようございまぁーす!」
  「おはよぉー! 玲奈。」
  「なんかさぁ、疲れた顔してるけど?」
「えっ!そう?そんなことないよ。休み中に寝過ぎて顔がだらしなくなってるだけよ。」
社内の友達とかわす何気ない会話。そこには、休み前とは違っている自分がいた。
そんなことに関係なく、いつもと変わりない日々が始まる。
  「山下君。このサンプルの分析はいつ終わるの?」
「えっ。これですか? ちょっ、ちょっと待ってて下さい。えぇっと......。」
「これですか。予定では今日分析が終了する予定です。報告書は明日になります。希望は
金曜日と言う事でしたので十分間に合うと思います。」
「そう。それじゃぁ永井君、よろしく頼むよ。」
「...すいません。山下さん。差し出がましいとは思いましたが。」
「いやぁ、助かったよ。谷本主研は気が短いから。機嫌を損ねなくてよかったよ。」
「ねぇ、ねぇ、玲奈ぁ。まったく山やん、つかえないよね。スケジュール管理なんて
さぁ、リーダー の仕事じゃん。それも把握してないなんてさぁ。いっつも玲奈を頼り
にしてさぁ、ムカツクよね。」
同僚の葉子が声を掛けてくる。彼女は私より入社が早いが、同い年で職場も同じ、気が合
う友人である。
「仕方ないよ。」
「まったくさぁ、いつもやさしいんだから。」
「ところでさぁ、この報告書ってさぁ、どう書くの? これでいいの? 教えてよ。」
「玲奈だけが頼りなんだからぁ。」
「どうせさぁ、山やんに聞いても自分で調べてよって言われるだけだもん。」
「はい、はい。見るからそこに置いておいて。期限はいつまで?」
「期限をポストイットで書いておいてね。忘れちゃうから。」
いつもと同じことが繰り返される。何ら先週と変わりない。自分に起こった出来事以外は。
いつもと変わりなく仕事をこなしていても、何かの拍子で身体が軋む。
週末の出来事を無理矢理思い出させる。
仕事に打ち込みながらも、心のどこかで週末のことを思い出していた。
何気ない拍子にフラッシュバックする。

「玲子。今日からお前は俺の奴隷だ。わかっているよなぁ?」
「......。」
「何やってんだよ。早く言えよ。奴隷だって。」
「今更、遅いよ。さっきあれだけイキまくってたくせにさぁ。」
「奥まで突っ込んで下さいってお願いしただろ?」
「卑らしく、ケツを振りながらさぁ。」
「いやぁああ!言わないで。聞きたくない!」
「何?何が嫌なの?玲奈ぁ?」
「どうしたの?突然?」
「えっ?」
「あっ...あぁ...ごめんなさい。ちょっと考え事をしてたの。」
「嫌な事を思い出しちゃった。」
「大丈夫? 疲れてるんじゃないの?」
「しっかりしてよぉ。玲奈に休まれたら困るんだからぁ。」
「山やんなんか役に立たないんだからさぁ。」
「はい。はい。大丈夫よ。ちょっと考え事をしてただけだから。安心してね。」
いけない。こんなことじゃ、駄目。仕事、しなくちゃ。週末の事は忘れるの。
自分に言い聞かせる。言い聞かせても身体中に週末の痕跡が残ってる。
忘れる事など出来るはずがない。思い出すだけで身体の中が疼きだす。
そう。あまりにも衝撃的な出来事を忘れられる事など出来るはずがない。
自分が一番よく分かってる。
もちろん、そんな気持ちを彼も十分わかっているはず。
わかっているから、わざと余韻が残るように仕組んだ気がしてならない。
そう考えずにはいられなかった。
その考えが間違えてなかったことは、後日、嫌というほど思い知らされた。
第8話

 「玲奈ぁ!今日、飲みにいかない?」
 「今日?う...ん...。」
 「何?何か先約でもあるの?」
 「別に用事はないけど、今週はちょっと疲れたから。しんどいかなって思って。」
 「だからさぁ、飲みに行こうよ!ぱぁーっとさぁ。」
 「ごめん。やっぱり止めとく。こんな日に飲んだら悪酔いしそうだもん。」
 「なんだぁ...残念。」
同僚の葉子の誘いを断って家路につく。いつもの通り、軽く夕食をし、入浴する。
輸入物の入浴剤を入れ、ゆったりと1時間半かけての入浴。1週間を振り返る。
大好きな薔薇の香り。いつもなら...穏やかな気持ちになるはずだった。
気分がすっきりと晴れない。理由はわかっていた。
お風呂から上がり、ビールを口にする。自然に受話器に手が伸びる。
受話器を握り、耳にあてる。発信音が聞こえる。けれど受話器を置いてしまう。
そんなことを何度も繰り返す。
 「電話しないの?」もう一人の自分が問い掛ける。
   「出来るわけないでしょ?」
 「どうしてなのよ。本当は電話したいくせに。なに我慢してるのよ!」
   「だぁって...」
 「だってなによ。彼に抱かれて、あれだけ感じたくせに。」
   「やめてよ!そんなこと言わないで!」
 「なに気取ってるのよ。馬鹿じゃない。」
もう一人の自分が受話器をとり、電話をかける。
トゥルルゥ......発信音が響く。誰も出ないで! 出て! 思いが交差する。
 「はい。」
懐かしいと思える声が聞こえる。
 「もしもし?」
   「......」
 「もしもし、玲子でしょ?」
   「......はい」
 「どうだった?今週は?」
   「えっ?何が?」
 「玲子の身体がどうだったか聞いてるんだよ。」
   「......」
 「あれだけ土曜日に嵌められてイキまくれば身体中、ボロボロだったろ。」
 「そう簡単に何事もありませんでした。ってことにはならなかっただろ?」
冷笑を浮かべる彼の顔が目に浮かぶ。
彼のいきなりの発言に、電話をしようかなどと迷っていた気持ちはどこかに吹き飛んでい
た。
 「どうなんだよ?」
 「思い出して、我慢できなくて、会社のトイレでしたんじゃないの?」
   「なっ! そんなことしません。するわけないでしょ!」
 「そうなの? 全然平気だったわけ?」
 「へぇ~。そうなんだ。まぁ、いいや。今に俺が命令すればどこでも自分で嬲るように
なるさ。」
 「玲子は、なんでも俺の命令には従うM女になるさ。」
   「そっ、そんなことしません。出来るわないじゃない。」
 「そうかなぁ。」
彼が鼻先でせせら笑う。
 「まぁ、そう思うならさぁ試そうじゃん。」
 「明日、会おうぜ。」
   「えっ!」
 「何か大事な用事でもあるの?」
   「いきなりそんなこと言われても...。買い物に行こうかと...。」
 「いいじゃん。そんなの日曜日で。」
「お前が俺の思うような女なのか、そうでないのか試そうぜ。」
「お前はそんな女じゃないんだろ?」
   「はい...」
「じゃぁ、いいじゃん。会えるだろ?」
   「それはそうだけど...。」
「そうだけど何? それともやっぱり自分に自信がないわけ?」
「やっぱりさぁ、身体が疼いて会社でオナるような女なわけ?」
   「違います!そんなことありません。私はそんな女じゃないです。」
「じゃぁ、別に問題ないということで決まりだよね。」
「明日、会おうぜ。」
有無を言わせない言い方。私が引くに引けなくなるような話の持っていき方。
この人、私より一枚も二枚も上手。そう思わずにはいわれなかった。
全て計算づく?
「俺さぁ、蒲田に住んでいるんだけどそこまで来れる?」
「玲子の住んでる場所ってよくわかってないんだけど。」
   「蒲田に行けばいいのね。」
「そう。駅に着いたら電話してよ。」
「取り合えずさぁ、この前と同じ格好してきてよ。」
   「えっ!」
「同じ格好だよ。忘れちゃった?」
   「わっ、忘れるわけないでしょ!なんであんな格好をしていかなくちゃいけない
の!」
「そうだよね。忘れるわけないよねぇ。」
電話口で彼の笑い声が響く。
ノーブラTバックに生足ね。」
「覚えてるでしょ?そんな格好でこの前、会った事。」
   「......。」
「そう簡単に忘れられるわけないよね?」
「普通の女だったら、そんな格好しないしねぇ、そんな格好で濡らすわけないもんね。」
「この前は滅茶苦茶濡らしてたもんね。」
「どうしようもないくらい、ぐちゃぐちゃでさぁ。」
忘れようと必死で思っていたことが鮮やかに蘇ってくる。
忘れたかったこと、忘れられなかったこと。
彼の一言で、いとも簡単に思い出される。
この人なら...自分が変われる?変わることが出来る?
漠然と、心のどこかで堕ちたいと願っていた願望が叶えられる?
会社での自分と違う自分になれる?
「まぁ、いいや。明日、蒲田に着いたら電話してよ。」
「出来れば午前中から来いよ。」
   「行かないかもしれないわ。」
「来るよ。必ずね。」
   「......。」
「じゃぁ、また明日ね。」
その夜は眠れなかった。どうしたらいいのか...。
結論はわかっていた。ただ、自分を納得させる理由を探していた。
自分はそんなことをする女じゃない...。
私の中にいる「玲子」、彼女が勝手にやっていること。
永井玲奈には関係ないこと。
そう、私の中の「玲子」彼女がやっていること。
勝手な理由。自分でも十分にわかってる。
自ら、二重人格になろうとしている。別の自分を作り上げて。
でも、そんな愚かな理由をつけなければ踏み出せない自分。
愚かな......。
夜は明けていた。
第9話

結局、熟睡など出来ずにうつらうつらと朝を迎えた。
目覚めたのは、永井玲奈ではなく、玲子だった。
それが一晩かけて出した答えだった。
一体何を着ていこう...。何を着ていくか迷っていた。
この前と同じ格好、ノーブラにTバックに生足。これが彼の指定した格好。
パンツスーツ?それともロングのスカート?
でも同じ格好って言われた。じゃぁ、ミニスカ
ミニスカと指示されたわけではない。しかし、本能的にミニスカでなければならない。
玲子はそう感じていた。心のどこかで気付かぬうちに、すでに彼におもね始めていた。
ノーブラにTバックに生足って言われたけど...
でも、ミニスカって指定はされなかった。迷っていた。
しかし、指示されてもいないのにミニスカを身に付けることは完全に彼に屈したことにな
る気がして理性が許さなかった。
永井玲奈が完全に眠っていたわけではなかった。
結局、ロイヤルブルーで胸元でリボンを結ぶ形のブラウスと、膝上15cmとなる黒のキ
ュロットを選んだ。
リボンは大きくなるように結べば、胸の突起部が隠れるようになる。
キュロットは巻きスカートのような感じになっていて、前から見ればキュロットだという
ことはわからない。一見、ミニスカに見えてしまうものであった。
これならミニスカに見えて、彼も気分を害することはないだろう。
会って間もないし、これで十分通用する。
万が一、彼が気分を害しても膝上15cmならなんとか言い逃れが出来る筈、その時はそ
う思った。
そのことが自分の考えの甘さと、彼に対する認識を大きく変えることになった。
しかし、その時には知る由もなかった。
彼の指示通り、ノーブラにTバックに生足で自宅を出た。
自宅を出る前、何度も鏡の前に立ち、ノーブラであることが他人にわからないか確認した。
自宅を9時半に出た。
京浜東北線に乗り込み蒲田を目指す。
車内は空いていた。もちろん座席に余裕もあったが、座らずドアにもたれ掛かった。
窓の景色を眺めながら、思いを巡らしていた。
これから何が起こるのか。どうなるのか。
誰かにノーブラがわかってしまうのでは?
こんな格好をしている自分が恥ずかしい。
不安と期待が入り混じり落ち着かなかった。
けれど、自分の身体はそんな思いとは裏腹に潤み始めていた。
どうして? 何故?
こんなに不安な気持ちでいるのに、自分の身体は気持ちを裏切り始めている。
怖かった。そんな気持ちのまま、電車は蒲田に着いた。
蒲田に降り立つのは初めてだった。ホームでは蒲田行進曲が流れていた。
蒲田だから蒲田行進曲? お決まりすぎて思わず笑いが込み上げてくる。
その気持ちとは逆に、一方では緊張感が走る。
とうとう蒲田まで来てしまった。
階段を登り公衆電話を探す。
階段を登り終えた改札の手前に公衆電話があった。
メモ書きをした紙を見ながらプッシュホンを押す。
受話器を握り、耳にあてる。発信音が聞こえる。トゥルルゥ...
 「はい。」
 「もしもし、玲子?」
  「......はい......。」
 「今、どこ?」
  「蒲田の駅からです。今、改札の前にいるんです。」
 「そうなの。じゃぁさぁ、改札の前で待っててよ。」
 「今から迎えに行くから。」
  「はぃ...。」
改札を抜け、彼を待つ。
 落ち着くのよ。彼が来るまでに時間があるわ。
出掛ける前に何度も確認したけど、もう一度チェックしなくちゃ。
 身元がわかるようなものは何も持ってこなかったわよね?
 バッグを開いて、もう一度確認する。お財布の中も大丈夫。
 カードも何も持っていない。大丈夫よ。
私が永井玲奈だという身元を保証するものは何もない。
 「よぉ!」
彼が手をあげ、近づいてくる。
無遠慮に、ジロジロと私を頭から足元まで眺める。
 「待たせて悪いな。」
 「言われた通りの格好をしてきたみたいじゃん。」
 「リボンが大きすぎて、残念ながら立ってる乳首がわかんないけど。」
彼は口元に笑みを浮かべた。
最初の出会いのときと同じように、彼はごく自然に私の右手を握って歩き始めた。
私は彼に従った。
駅前の商店街を歩いていく。ごく普通に彼は商店街の説明をしながら私を導く。
彼の説明を聞きながら、私は初めての町を眺めていた。
これから起こるであろう出来事に高鳴った心臓を抑えるために、必死で自分を落ちつかせ
ようとしていた。
途中、商店街の中にある酒店に立ち寄った。
 「おまえさぁ、ワイン飲む?」
  「飲むけど...。」
 「何がいい? 赤? 白?」
  「出来れば白がいい。甘口よりも辛口のシャブリが好きだけど。」
 「おっ!気が合うじゃん。俺も白の辛口が好きなんだよ。」
 「じゃぁ、シャブリにしようぜ。」
彼は冷蔵ショーケースから冷えたシャブリを選び取り出した。
支払いを済ませ、再び歩き出した。彼の部屋は、踏み切りを越えて直ぐだった。
ドアを開け、私に中に入るように勧めた。
彼に促され、部屋に入る。玄関を入ると直ぐにキッチン。その奥に彼の部屋があった。
開け放たれたカーテン。窓からは線路、距離をおいて古ぼけたアパート、建設中のマンシ
ョンが見えた。
タバコの匂い。それが部屋に入った時の第一印象だった。
私の背後から彼の声が飛ぶ。
 「なんだよぉ!ミニスカじゃないじゃん!マジかよ。」
  「えっ!」
 「なんだよ。これじゃぁ、詐欺じゃん!」
 「俺さぁ、この前と同じ格好って言ったじゃん。」
 「それがなんでキュロットなんだよ! ムカツクなぁ!」
  「あっ。ごめんなさい。」
  「ミニスカって具体的に言われたわけじゃなかったから。」
  「でも、キュロットでもかなり短めだし、一見ミニスカに見えるからいいと思ったの。」
もしや...そう思っていたことが実現となった。
やっぱりミニスカにすれば...一瞬の戸惑いが心を過ぎる。
 「おまえさぁ、ミニスカじゃなきゃマズイかもってわかってたんだよなぁ?」
  「えっ?」
 「わかっていながら、ミニスカを穿いてこなかったんだよなぁ?」
  「えっ......あっ...あの...そういうわけじゃ...」
 「わかってたんだよなぁ?」
  「あっ...あぁ...っ。ごめんなさい。」
 「わかっていてミニスカ穿いてこなかったんだよね
 「まぁ、最初が肝心だからな。二度とそんな反抗的なことをしないようにしないとね。」
  「えっ?? どういうこと?」
 「お仕置きだよ。」
  「ぇ...えっ?」
 「そのさぁ、目障りなキュロット脱げよ!」
第10話

「聞こえなかった?」
「脱げ!っていったんだけど?」
 「あっ...あのぉ...」
「早く脱げよ。」
「脱ぐ気がないなら帰れよ!」
「おまえが帰ったところで、俺は全然構わないけど。」
「二度と電話もかけてくるなよ。俺の命令を聞けない奴隷に用はない。」
「今日はお前は淫乱なマゾ奴隷だってことを十分自覚させてやるよ。」
彼は冷たく言い放つ。いきなりの言葉に頭から水を浴びせられたようなショックを受けた。
私が...私が奴隷??この私が奴隷なの?
予想だにしていなかった言葉だった。頭の中で何かが弾けた。
今まで、そんな言葉を私に浴びせた人なんかいない。
とっさに何を言われたのか理解できなかった。
信じられない...
プライドが崩れ始めていた。
気持ちとは裏腹に、身体は彼に従い始めていた。ゆっくりと、彼の命令を実行に移そうと
していた。
今なら...今なら引き返せる。
わかっていた。頭の中では十分わかっていた。
けれど...けれど...帰ることなど出来なかった。
既に私は玲奈でなく、もう一人の私、玲子だった。
彼の奴隷と言う言葉が、玲子には甘美な誘惑だった。
彼の命令に従うことを玲子は選んだ。
選ぶというより、既に彼の言葉に逆らうことが出来なかった。
震える両手でファスナーを下げる。ゆっくりとキュロットを足元から脱いだ。
黒の総レースのTバックを身につけただけの下半身が現れる。
キュロットをたたんで、床に置く。
その様子を彼は無言でベットに腰掛け、眺めていた。
私は、恥ずかしさで露になった下半身を少しでも手で覆い隠そうとした。
身体が熱く火照り、赤味を帯びているだろうことが自分にもわかった。
「後ろを向いて、俺の前に立てよ。」
 「えっ?」
「早くしろよ!」
 「はっ、はい。」
恥ずかしさが込み上げてくる中、のろのろと彼に背を向けて立つ。
「ケツを突き出せよ!」
 「えっ!」
「聞こえない?」
「ケツを俺に突き出せ!って言ったの。はやくしろっ!」
 「えっ...あっ...あのぉ...」
ビッシッ!お尻に熱い痛みが走る。
 「きゃぁあああああああ!」
「なにトロトロやってんだよ!」
「突き出せってって言われたら、早く突き出せよ!」
 「あっ...ぁっ...。はぃ...。」
恥ずかしさに耐えながら、おそるおそる、少しだけ彼にお尻を突き出す。
身体に震えが走る。
「足を開けよ!」
 「えっ?」
「ケツを突き出したまま、足を開けって言ってるんだ。」
「俺の言ってることがわからない?」
 「ぃっ...いぃぇ。わかります。」
「わかるんなら、言われたとおりにしろよ。」
震えながらゆっくりと、少しずつ足を開いていく。
緊張のあまり、つま先に、お尻に力が入る。
「ちゃんとしっかり開けよ!」
足の間に出来た隙間に、彼の手が差し込まれる。
太腿を掴まれ、無理やり足を開かされる。
腰をつかまれ後ろに引きずられた。身体がよろける。
「ほらぁ!こういうふうに足を開いてケツを突き出すんだよ!」
淫乱な雌犬にはお似合いの格好だろ?」
「今にさぁ、よがり始めてケツを突き出したまま、俺の前で腰をくねらせるんだよ。」
バック1枚の下半身を彼の目の前に曝け出す格好となった。
恥ずかしさで、このまま消えてしまいたい感情に駆られる。
彼の手が、ゆっくりと下半身の大事な部分に伸びてくる。
彼はTバックに手をかける。ゆっくりと股布の部分を撫で上げる。
「あれぇ?なんかさぁ、パンティ湿ってるぜ?」
「どうしたのかなぁ?玲子ちゃん。」
「なんでこんなに湿ってるのかなぁ??」
さっきとは打って変わって、やさしく、わざとおどけた調子で言葉を掛ける。
「きゃぁああああああ!ひっ、ひぃぃぃいいいいいい!」
彼がいきなり両手でTバックを引き上げた。Tバックの股布部分が、敏感な部分に食い込
む。
「なにかなぁ?そんな声出しちゃってさぁ。どうしたのかなぁ、玲子ちゃん?」
彼はニヤニヤしながら、両手でTバック引き上げたり、緩めたりを繰り返し、敏感な部分
に食い込ませることを続ける。
更に指で、Tバックの上から秘唇をなぞる。
 「あっ...あぁん!」
「どうしたの?甘い声なんか出しちゃってさぁ?」
「もしかしてさぁ、こんなことされて感じちゃうわけ?」
「そんなわけないよねぇ?」
「こんな恥ずかしいことされてさぁ、感じたりなんかしないよねぇ?」
言葉で嬲りながら、彼の手は更に激しく秘唇を嬲り続ける。
しつこすぎる責めに、私の身体は快感に身を任せ始めていた。
やがて彼の手は、Tバックの隙間を割って入り、蜜壷へと延びた。
蜜壷の中で、自由自在に指でかき回す。
耳元での言葉嬲りは、更に激しさを増す。
 「あぁぁ...あはぁん...あっ...。」
「どうした?あぁん?」
「そろそろ、ちん○が欲しくなってきたんじゃないの?腰がくねってるぜ。」
「おま○こはグチャグチャだしよぉ。」
「ほぉらぁ、聞こえるだろ?ま○汁の音が?」
「まったく淫乱な身体だよなぁ。」
「会って2回目の男の前で足を広げてケツを突き出してさぁ、腰をくねらせてるんだぜ。」
「まとまな女のやることじゃないよなぁ?」
静まり返った部屋にびちゃびちゃという音が響く。
わざと音が出るように彼は蜜壷をかき回す。
「ほらぁ、ちん○欲しいんだろ?」
「欲しいって言えよ。」

第11話

彼は花芯に指を伸ばす。そして更に激しく指で嬲る。
快感に身体が震え、足の指先にまで力が入る。身体は快感を拒否できなかった。
  「イキそう...・。はぁ...。」
彼の指の動きが止まる。
  「あっ、後もう少しでイケたのに...・。お願いです。」
「駄目だね。そう簡単にイカせてなんかやらないね。」
「イカせてほしかったら、奴隷の挨拶をしなくちゃねぇ。」
「ほらぁ、イカせてください。お願いしますって言えよ!」
彼の指は再び動き始める。
親指と人差し指で、花芯をゆっくり抓む。やわらかく、リズミカルに。
既に愛液で十分潤っているため、指は滑らかに滑る。
  「あっぅぅぅぅ...」
「言わなきゃ、このままだぜ。」
  「えっ?」
彼の指は再び動きを止める。
「イカせてもらえないまま、生殺しの状態が続くんだよ。」
  「えっ? このまま...このままの状態が続くの??」
「そうだよ。」
「このまま、イケない状態で何時間でも過ごすんだよ。」
  「嫌! あっ...もう駄目ですぅ。我慢できません」
「抵抗すればするほど、恥かしい言葉を言わせてやるぜ。」
  「嫌ぁ!!もうこれ以上辱めないでぇぇぇぇえええ」
「イキたいんだろ?」
  「おっ...お願いです!イカせて下さい。」
彼が耳元で囁く。囁きながら、再度、花芯を嬲り始める。
「イキたいんだろ?ちん○欲しいんだろ?」
「なら、さっき教えた言葉を言えよ。」
「言わなきゃ、このままだぜ。ここ、グチャグチャだもんね。」
「あっ...はぁ...」
「言えば楽になれるぜ!天国に行けちゃうよ。」
  「あはぁん...ぅぅぅぅ...。」
「ほらぁ、俺の言う通りに言えよ。」
「玲子は、ちん○大好きな女です。おま○こに、ちん○を嵌めてもらうためなら
なんでもする淫乱な女です。お願いですからイカせて下さい。」
「ほら、言ってみな。」
「これで言えなきゃ、今度はもっと恥かしい言葉にするぜ!」
「早く言った方が楽だよ。」
既に身体は限界だった。快感に逆らうことなど、できようもなかった。玲子が囁く。
今の貴女は玲奈ではなく、玲子なの。別人の玲子なの。快感に身を委ねてもいいのよ。
玲子なんだから...。もう一人の自分が囁きに従うしかなかった。
限界だった。
  「あっ、はぁ...。れっ、れいこはぁ...・あっ、ちん○大好きな女ですぅ。」
  「おっ...おっ...おま○こに、ちん○を嵌めてもらえるならぁ...ぁ
   なんでも、なんでもぉしますからぁ、あぅぁぅっ...お願いですから、
   お願いですからぁイカせてくださいぃぃぃぃ...。」
「はい。よく言えました。」
彼はニヤニヤ笑いながら、指についた私の愛液を私の太腿になすりつける。
「ほんと淫乱だよね。恥ずかしげもなく、こんな言葉を言っちゃうんだもんね。」
「イヤラシイ女だぜ。」
「おま○こはこんなにドロドロにしちゃうし。」
「ほらぁ、太腿がベタベタだろぉ?」
「全部、おまえのま○汁だぜぇ。」
「ふふふっ。今に、本当にちん○を嵌めてもらえるなら、なんでもする女にしてやるよ。」
「さてとぉ、そろそろイカせてやるか。」
恥かしさで、逃げ出したくなる。こんな言葉など生まれて初めて口にした。
自分の口から具体的な部分を示す言葉など、人前で口になどしたことはなかった。
逃げ出したい。でも、それ以上に身体は快感を更に追い求めている。
自分の身体が、変わっていくことが信じられなかった。
どうして? 何故?
彼の責めは容赦なく続く。更に激しく花芯を嬲る。指で花芯を執拗に捏ねくりまわす。
彼の責めに、何も考えられなくなる。思考は止まり、身体は素直に快感に身を任せていっ
た。
  「あっ...はぁ...っ、イクゥ...イキますぅぅぅぅぅううう。」
「イケよ。」
  「だっ、だめぇぇーーーー!イキますぅ。ううっ。」
  「いやぁ......・っ。」
私は達してしまった。立っていた身体は崩れ、前のめりにしゃがみこんでしまった。
肩で息をする。
  「はぁ、はぁ、はぁ...」
息が荒い。休息を得ようとしゃがみこんでいた背中に痛みが走る。続いてお尻に。
  「あっ、はぁん!あっ...痛い!」
「なに休んでるんだよ。立てよ。」
  「えっ?」
「俺の許可なく休んでるんじゃねぇよ。」
  「あっ。すっ、すいません。」
慌てて立ち上がろうとするが、身体は思うように動かない。
よろよろとよろけながらやっと立つ。肩で息をする。
  「はぁ...はぁ...」
「お前さぁ、今。叩かれて感じたんじゃないの?」
彼は私の顔を覗き込みながら、意地悪い言葉を投げつける。
「叩かれたのに、あんな艶のある声なんか出しちゃってさぁ。」
「お前。やっぱりマゾじゃん。」
「叩かれて、普通あんな声出す奴いないぜ?」
  「ちっ、違います!」
  「感じてなんかいません。」
「へへへっ。お前は間違いなく、正真正銘のマゾ女みたいだな。」
「これからいろいろと調教してやるよ。楽しみだぜ。」
「今にさぁ、叩かれただけでイクようになるぜ。ハハハッ。」
嘘! 私が...そんな筈ない。否定している自分がいる。
 

第12話

そんな馬鹿な! そんな筈、ない!
否定する自分...。でもどこかで否定しきれないでいる自分もいた。
否定しきれない...そんな自分に気がつかない振りをする。
必死で冷静さを保とうとする。
そんな私に彼は追い討ちの言葉を掛ける。
「まぁ、今にわかることだよ。俺の前に跪け。」
  「はっ...はい。」
「俺にKISSしろよ。」
 「はぃ?」
「KISSするんだよ。」
  「あっ・・はい。」
彼の命令どおり、跪いた姿勢から背を伸ばし、彼の口元に顔を近づける。
身体に震えが走る。
彼は一部始終をニヤついた顔つきで見守る。
顔を近づけながらも唇を重ねることが出来ず、ためらう。
「早くKISSしろよ!」
  「はぃ...。」
勇気を振り絞って唇を重ね合わせる。
彼の腕に身体を引き寄せられる。
閉じたままの唇を、彼は舌先で抉じ開けてくる。
彼は舌先を挿しいれて、歯茎に舌先を這わせて舐めまわす。
突然のことに驚き、食いしばった歯が緩む。その隙に彼の舌先は口中に差し込まれ、舌を
絡めとられた。その舌先から彼の唾液が流し込まれる。
あまりのことに、何が起こっているのか理解できなかった。
首を振って逃げようとしたが、頭が彼の腕の中に引き寄せられたままで逃げることなど出
来ず、唇を塞がれたまま、彼の唾液を飲み下すしかなった。
彼の空いている手に胸を揉みしだかれながら、彼の舌によって、自分の舌先が絡めとられ、
彼に吸い込まれた。
かつてない、KISSだった。
こんな屈辱的なKISSなど経験したことなどなかった。
ようやく唇が開放される。
「おまえさぁ、KISSするときは自分から舌を差し出せよ!」
  「えっ?」
「自分から舌を差し出すんだよ。わかったのかよ!」
  「はっ、はい。」
  「申し訳ありませんでした。」
彼に強要されたわけでもないのに、彼におもねる言葉が自然に口をつく。
「さてとぉ、次はブラウスのボタンを全部はずせ!胸元のリボンも解けよ。」
「さっさとしろよ!それとも、また叩かれたいわけ?」
  「すっ、すいません。」
「まぁ、叩かれても感じちゃうようだし、叩かれてもお仕置きにはならないかもねぇ」
底意地の悪そうな顔で彼は笑った。
既に玲子は彼に逆らうことなど出来ない状態だった。
慌ててリボンに手を伸ばし、解く。
何も考えずに、身体が彼の命令どおりに動き始める。
ブラウスのボタンを外す手が、震える。
外し終えて、ブラウスを肩から脱ぎ始めようとしたその時、
 
「ちょっと待ったぁ!」
  「えっ?」
「俺さぁ、ボタンを外せとは言ったけど、ブラウスを脱げなんて一言も言ってないぜ。」
  「えっ!」
彼の言葉に驚きを隠せなかった。
「玲子ちゃん。俺がさぁ、命令したわけでもないのに率先して脱ごうとするわけ?」
ニヤニヤと笑いながら彼は私の顔を覗き込む。
思いもよらない彼の言葉に動揺する。
  「あっ...。あのぉ...。」
  「ブラウスのボタンを外せと言われたので...てっきり脱ぐのかと。」
「へぇ~。そうなんだぁ?いい心がけジャン!」
「でもねぇ、脱がなくていいんだよ。まだ、脱ぐ必要はないのさ。」
彼は口の端を歪めて笑う。
  「えっ????」
「乱れた服装のまんまでフェラするんだから。」
「胸元が露になって、グチャグチャのTバックを身につけたままフェラするんだよ。」
エロイ格好だろ?」
「誰かがこんな状況を見たらどう思うかなぁ??玲子ちゃん。」
  「そっ...そんな...っ」
  「そんな恥ずかしいこと...出来ません。」
「何いってんだよ。エロい格好を、すればするほど感じる癖に。」
「気取ってんなよ!」
「このグチャグチャのまん○はなんだよ!ま○汁でベトベトにしてるくせに。」
彼の指が、胸元がはだけたブラウスの中に入り、乳首に伸びる。乳首を摘み、捻りあげる。
  「きゃぁ...あっ...はぁ...ぁはぁん。」
「見て見ろよ!この乳首。厭らしくビンビンにおっ立ってて。えっ?」
「どうなんだよ。こんなに硬く乳首を勃起させておきながら恥ずかしいだぁ?」
「なに言ってんだよ。感じてないのに乳首が立つわけないだろ。」
「ちょっと乳首を摘み上げただけで、感じて声をあげてんだろ。」
「こんな淫乱な身体してる癖に、恥ずかしいだぁ?笑っちゃうぜ!」
 
彼の言葉に、彼の恐ろしさを垣間見たような気がした。
これから起こりうる何か、今までの自分を変えてしまうほどの恐怖にも似た怖さ、そして
期待を感じずにはいられなかった。
あぁ、彼は本当にSなんだ。私には想像つかないほどの...。
きっと私は引き返せない。漠然と感じていた。
 

第13話

ベッドに腰掛けていた彼は立ち上がり、私の前に立つ。
ベルトに手を掛け、引き抜き、ズボンを乱暴に脱ぎ捨てた。続いてTシャツも脱ぎ捨てる。
彼はトランクス1枚になり、跪いた私の前に仁王立ちになる。
「おい!立て膝つけよ。でもってぇ、トランクスを脱がせろよ。」
「えっ。」
「今からフェラさせていただくために脱がせるんだ!」
「はっ...はぃ...。」

彼の言葉に逆らうことなく、迷うことなく身体は動く。
恐る恐るトランクスに手を掛ける。ゆっくりとトランクスを脱がせていく。
目の前に屹立したものが現れる。
改めてその大きさに驚く。
初めて目にしたときの驚きが記憶に蘇る。
私は彼の行動から、これから起こることを予感し、目を閉じ、顔を俯けていることしか出
来なかった。
怖かった...。
「なに、目を閉じてんだよ!」
「ちゃんとあけて見てろ!しっかり見るんだよ!」
「目を背けてんじゃねぇよ!」
「はっ...はい...。」
「おまえ、まだ自分の立場がわかってないようだなぁ。」
「ちゃんと見るんだよ!お前のご主人様のちん○なんだからよぉ!」
「これから、このちん○を嵌めてもらうためには、何でもする奴隷になるんだよ。」
「ちん○奴隷だ!わかってんのか?」
彼の言葉に圧倒される。
髪の毛を掴まれ顔を引き上げられ、屹立したものに近づけられる。
恐々目をあける。間近に迫る怒張を見つめる。
「ほらぁ、誓えよ!」
「玲子は、ちん○を嵌めて頂く為なら、どんな命令にも服従する奴隷になります。って」
「いえよ!」
「ちん○を見つめながら言えよ!」
彼は冷酷な表情で誓いの言葉を要求する。
彼の言葉が理不尽であることは十分承知していた。
けれど......。
けれど、玲子にとっては理不尽ではなかった。
玲子にとっては逆らうことなど出来ない、命令だった。
なぜ、なぜ彼にかしずくのだろう? わからない...
奴隷...自分の口から言わなければならない。自分から発しなくてはならない。自分の意思
によって。
その誓いが、今後どのようなことになるのか。今はまだ知る由もなかった。
「はやくしろ!」
「はぃ...。」
  「玲子は...玲子は、ちん○を...ちん○を、はっ、嵌めて、嵌めて頂く為なら...どっ、
ど、どんな...命令にも服従する...どっ...ど...奴隷に、奴隷になります。」
「なにつっかえながら言ってんだよ!」
「一度もつっかえずに言えよ!言い直せ!」
「はっ、はいっ。すいません。」
「玲子は、玲子はちん○を嵌めて頂く為なら、どんな命令にも服従する...どっ奴隷
なります。」
「やり直し!」
「すいません。」
「玲子は、玲子はちん○を嵌めて頂く為なら、どんな命令にも服従する奴隷になりま
す。」
「声が小さい!もっとデカイ声で言え!誓いなんだぞ!」
「早くしろ!」
「はい。玲子は、ちん○を嵌めて頂く為なら、どんな命令にも服従する奴隷になりま
す。」
「ちゃんと、ちん○を愛しいと思いながら見つめて言え!」
「はい。申し訳ありません。」
こんなことの繰り返しが何回続いたのだろう。
自分の身に何が起きているのか、わからなかった。
思考回路は止まり、彼の命令に従うだけだった。
繰り返し彼に強要された誓いの言葉、いつの間にか自ら考えることを拒否し始めていた。
彼の言葉だけが頭の中を巡っていた。
彼も余計なことを考える隙を与えないくらい、次々と命令が投げつけられた。
いつの間にか、彼に満足して貰いたい...それだけを考えていた。
「よし!まぁいいだろう。」
「次はちん○をしゃぶれ!早くしろ!」
「はい。。。。。。。」
恐る恐る、彼の怒張に唇を近づけ、含み始める。
石鹸の香りがしない...。キツイ匂いがする...。
信じられなかった。
今まで男性自身を口にすることを強要されたことなどなかった。
「嫌!嫌よ!」それだけ言えば何事もなく済まされてきたことだった。
それが...シャワーすら浴びてないものを口にするなんて...
嫌よ!汚い!!!
そんなものをどうして、どうして口にしなくてはいけないの??なぜ??
あまりの事に、眠っていた玲奈が目を覚ます。玲奈のプライドが、許すはずなどなかった。
なぜ...なぜ...ここまで...そうは思っても...。
そう思っても身体は彼に支配されていた。そして思考能力すら奪われ始めている。
身体が感じていることを、止めることなど出来なかった。
彼に指一本振れられなくとも、彼の言葉に嬲られて感じていた...
自分でそれを認めることが怖かった。
考えることが怖くなる。玲奈の理性が、この場から消え去るしかなかった。
自ら玲奈を封印し、この場に存在するのは玲子だけだった。
頭の中が真っ白のまま、怒張を口にしていた...
っとその時、いきなり再び髪の毛を掴まれ顔を引きずり上げられる。
「きゃぁあ!」
「この馬鹿!なにやってんだよ!」
「おまえさぁ、フェラしたことないわけ?いきなり口に咥える馬鹿がどこにいる!」
「すっ...すいません。」
「あまりしたことないので...わからないんです。」
「ごめんなさい。」
「はぁ???おまえさぁ、フェラしないの?普通、男にしろって言われるだろうが?」
「あっ、はい。でも...でも、嫌だっていえば...許してもらえましたから。」
「はぁ?」
「嫌だって言って、するなら帰るって言えば...。無理やりさせられることはなかった
んです。」
「マジかよ!おまえの付き合ってきた男ってさぁ、馬鹿じゃねぇの?」
「女にフェラさせるの当たり前だろ?」
「ったくさぁ、今までなにをやってきたんだか。アホじゃねぇの?」
「一から十まで教えなきゃいけないようだなぁ。」
「ったく、フェラする時の挨拶から始めろよ!」
「えっ???あのぉ......。」
「挨拶だよ!奴隷の玲子にフェラをさせて下さい。お願いしますだろ?」
「これからはフェラするたびに、挨拶をするんだよ!」
「忘れんなよ!」
「はっ、はい。どっ奴隷の玲子にフェラをさせて下さい。お願いします。」
「よし!」
「まずは舌で、ちん○全体を舐めるんだ。丹念に舐めろよ!」
「はっ、はい。しゃぶらせて頂きます。」
「おい!間違っても歯を立てるんじゃねぇぞ!」
「歯を立てたりしたらどうなるかわかってるよなぁ??えぇーっ!」
「はっ、はい!」
  「ぎゃぁああああああああああ!」
  「あぅ...。」
いきなり左の乳房をぎゅっと握りしめられ、悲鳴がでる。
容赦なく、捻りつぶされる。
  「ひっ...ひぃ...痛いですぅ...ぅ。うぅ...っ。」
  「きゃぁぁぁあああ!止めて!許してください。」
  「いやぁあああああああ!やめてよ!」
あまりの痛みに乳房をつかんでいた彼の腕を振り解く。
  「きゃぁあああああ!」
その瞬間、髪を掴まれ、彼に平手で頬を張られた。
 

第14話

 「なにやってんだよ!馬鹿野郎!」
 「俺に逆らって手ぇだすんじゃねぇよ!」
 「おまえは俺の奴隷なんだよ!どうしようと俺の自由だ!」
 「逆らってんじゃねぇよ!」
 「フェラしろって言われたら、何をされようとフェラを続けるんだよ!」
再び頬にビンタが飛ぶ。
 「手が出ないように、後ろで手を組め!」
 「ぜってぇ、手ぇだすなよ!」
 「手をだせばどうなるかはわかるよなぁ?」
彼の怖さに身体は小刻みに震え、素直に彼の命令に従っていた。
手を後ろに回して、手を組むしかなかった。
彼は後ろでに組まれたことを見届けると、再び左の乳房を責め始める。
再び乳房をねじ切らんばかりに握りしめられる。
  「きゃぁあああ!」
 「玲子!さっきのように手ぇ出すなよ!」
 「手ぇだせば、お仕置きされること、わかってるよなぁ?」
  「はっ...はぃ...」
既に左胸は真っ赤に染まってる。乳首も引っ張られ、捻り上げられる。
彼はそれでも容赦なく乳房を掴み揉みし抱く。
  「ひぃ......ゆっ...許してください。お願いですぅぅぅぅぅ...。」
 「なんだぁ?左ばかりじゃ不満なんだぁ。じゃぁさぁ、次は右も可愛がってやるよ。」
冷笑を浮かべ、彼は右胸も同じように攻め始める。
これでもかというくらい、乳房を握りつぶす。
  「はぁ...くぅ、ひぃぃぃぃいいいいいいいいいい!」
後ろに組んだ手を何度外して、彼の手を振り払おうと思ったことか。
しかし、反抗すればいかなる仕打ちをされることか...それが怖かった。
彼を怒らせればどうなるかは、短時間の中で十分承知していた。
息も出来ないくらい、両の乳房を握りつぶされる。
必死で耐えるしかなかった。
  「ひっ...ひぃぃぃ...。」
  「うっ......うぅぅぅ......ぅぅ......。」
 「さて、胸もいい感じに感じるようになってきたしな。しゃぶれ!」
  「はっ、はい!」
幾分、緩やかになったが、胸への責めは変わらず続けられる。
手を後ろに回したまま、胸をさらけ出し、突き出すような体勢で、いきり立つ怒張に唇を
寄せる。
バランスが上手くとれずに、体制を崩しそうになるのを必死でこらえ、舐め始める。
命令に従い、舌を伸ばし、ちん○を舐め始める。
 「舌をだして、ちん○全体を舐めろ!キャンディーを舐めるようにだ。」
 「自分の唾液を出しながら、ちん○を舐めるんだぜ。」
 「舌をちん○に絡ませろ!唾液をちん○に絡ませながら舐めるんだよ。」
 「上品ぶってないで、雌犬らしく音を立てて舐めるんだよ。」
 「ビチャビチャ厭らしい音を、わざと立てながら舐めろ!」
  「はっ...はぃ...。」
次々と指示が出され、不安定な体勢なまま、必死に従っていた。
静まり返った部屋にビチャビチャと彼のちん○を舐めあげる音だけが響く。
我ながら、聞くに堪えない音が響く。
あまりの惨めさに悲しみが込み上げ、涙が出そうになる。
 「袋も舐めろ!舌、使えよ。」」
  「はぃ...。」
 「丁寧に舐めろよ。もっと唾液を出してべチャべチャにするんだよ。」
  「はぃ...。」
 「よし、そろそろ咥えろ!歯を立てずに咥えろよ。」
  「はっ...はぃ......。」
  「んっ...んむぅ...っぅ...」
 「もっと奥まで飲み込めよ。」
 「歯を立てないように出し入れをしろ。出し入れしながら舌も使うんだよ。」
 「音を立ててしゃぶれ!」
  「はっ...はぃ。」
 「ちゃんとしゃぶれよ。いやらしい音をたてろよ。」
  「あっ...ぅ...。びちゃびちゃ...くちゅくちゅぅ...ちゅっぱ...」
  「ぶちゅぶちゅ...じゅるじゅるぅ...。」
 「そうだよ。やれば出来るじゃん。」
 「本当に厭らしくしゃぶるよなぁ?欲しくて堪らないって感じだぜ。」
 「雌犬には、お似合いだな。はははっ!」
  「はぃ...っちゅっぱ、びっちゃ...ちゃぶちゃぶ...」
彼に再び左胸を強く掴まれ、捻り上げられる。
彼は容赦なく、赤く腫れ上がった乳房を責める。
  「ひっ...ひぃいいいいいいい!すっ...すいません。嫌ぁ!お許しください。」
 「喋る暇があったらチン○咥えてろ!」
  「あぅ...ふぁぃ...くぅ...ちゅっぱ...びちゃ...ちゅぶ...」
 「それでいんだよ。命令されてもいないのに、ちん○を口から離すんじゃねぇよ。」
 
彼は嬲る目標を乳房から乳首に変えた。両乳首を摘み上げ、捻る。
力をこめて乳首に爪を立てる。
 
  「ぎゃぁ!ひぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
 「こんなに胸を嬲って貰えるなんて、玲子は幸せもんだよなぁ?はははっ!」
 「刺激を与えられれば、胸もでかくなるぜ。なぁ?」
 「なぁ、そう思うよなぁ?ちん○咥えたまま、返事をしろよ。」
  「ふぅぁい。れひこは・・ひしゃわせものれふ...」
本当は、くっ...苦しい、嫌ぁ!と叫びたい。けれど言葉にならない、言葉に出来ない。
 「よぉし、そろそろ濃い奴をご馳走してやるか。」
彼は私の髪を掴むと、いきなり激しく動かした。遠慮なく腰を突き動かす。
彼に髪を掴まれ、口を犯された。息も出来ず、苦しい。
 「うっぷぅ...ごっ...げえっ」
喉の奥まで突かれ、苦しさに涙が溢れ出る。
 「最初だから、そろそろ出してやるか。」
言い終わると、彼の動きはますます激しさを増す。
 「おら、おらぁ、そろそろ出すぞ。しっかり飲めよ。口から出したりすんじゃねぇぞ!」
 「ありがたく、飲み込めよ。うっ...う...」
 「でるぞ!でるぞぉーーーーー!」
そういうや否や、口の中から喉の奥にまで生臭いねっとりとした液体が絡み付いてきた。
不快感を通り越していた。
  「うっぷ...。うぅ...。」
 「分かってるだろうけど、吐き出したりするなよ。」
 「せっかく濃いやつをだしてやったんだからよぉー。」
私の反応をいち早く察知した彼が命令する。
無理やり飲み下す。喉にねっとり感が残り、吐きそうになる。
喉全体にまとわりつくものが不快で、吐き気がこみ上げてくる。
必死に吐き気を堪える。
彼は立ち上がり、冷蔵庫を開け、冷えたウーロン茶を取り出し、コップに注ぐ。
私の前に差し出す。
 「飲めよ。」
私はコップを受け取り、喉に流し込んだ。
さっきとは彼の表情が違う。
コップ一杯のウーロン茶を与えられたこと、些細なことかもしれない。
今まで彼が私にしてきたことを考えれば、それくらい当然といわれるかもしれない。
でも、散々自分を虐げた相手が見せた優しさに戸惑い覚えた。
戸惑いと共に、なにか自分でもわからない感情が生まれつつあることを漠然と感じていた。
 

第15話

再び彼の顔を見る。
彼に対し、恐怖すら感じていた筈なのに、彼の横顔に心を惹かれるような...
そんな不思議な感情を感じ始めている自分に驚く。
この感情の変化はなに?自分に問い掛ける。
自分の中で問い掛けを始めた時、彼が口を開いた。
「腹減ったなぁ。お昼過ぎたしなぁ。昼飯にしようぜ。」
いつのまにかお昼を過ぎていた。
「外に食べに行くほうがいい?それともピザでも取る?」
「出来ればピザがいいです。」
肉体的にも精神的にも疲れ果てていて、とても外出する気になどなれなかった。
そして何よりも外出することが怖かった。
直感的に、彼が普通に外出をさせてくれる筈など無いことが予想できた。
それならば部屋で食事を取るほうが得策だと咄嗟に判断した。
その時はそれが得策だと信じていた...・
彼はテキパキと電話し、ピザの注文をし終え、受話器を置き、私に笑顔を向けた。
「続きを始めようぜ。再開だ。」
彼は笑顔でありながら、冷たい声で宣告した。
彼の言葉に怯えが走る。
「30分くらいかかるってさ。その間、楽しもうぜ。」
地獄に落とされる始まりだった。
「さて、素っ裸になってもらおうか。」
「早く脱がないとピザ屋のおにいちゃんが来ちゃうぜ。」
「...はい。」
そう答えるしかなかった。
彼は可笑しくて仕方ないという表情だった。
立ち上がり、ゆっくりとブラウスを脱ぐ。Tバックに手を掛けたところで彼の言葉が飛ぶ。
「ゆっくり脱げよ。膝まで下ろしたら、手を止めて姿勢を正せよ。」
「気を付けの姿勢だよ。気を付け!」
「えっ?」
彼の言葉の意味がわからなかった。
しかし、命令なのでゆっくり脱ぎ始め、膝までTバックを下ろす。
指示されたとおり、状態を起こし、姿勢を正す。
「足を開け!思いっきりな。」
「はい。」
彼が何のために...そのような命令を出したのかわからないまま足を広げる。
「やっぱりな。玲子、お前は本当に淫乱なマゾだな。」
「えっ??」
「見て見ろよ。まん○からTバックまで、ま○汁が糸引いてるぜ。」
「いやぁああああああ!やめてぇーーーーーー!」
キラリと光る一筋の糸がTバックと秘部を繋いでいた。
思わず彼の言葉に反応し、座り込む。
「なに勝手に座り込んでんだよ。立てよ!」
「お願いです。許してください。もぉ...」
「立て!早くしろ!その格好でピザを受け取らすぞ!」
「ぅぅっ...。それだけは、それだけは許してください。」
嫌々ながら立ち上がる。
彼なら...・本当に裸でピザを受け取らせることをさせると思った。
「なに勝手に足を閉じてんだよ。早く広げろ!」
「ぅ...ぅっ。はぃ...。」
「ま○汁が糸を引いている、Tバックを脱げよ。」
 「......。」
おずおずとTバックを足元から抜き、再び命令通り足を広げる。
 「許して、もぉ...許してください。恥ずかしすぎます。」
「こっちへ来いよ。早くしろ!」
神にも祈るような気持ちで彼に訴える。
が、許される筈も無かった。諦め、彼の前に立つ。
彼は無遠慮に秘唇に片手を伸ばし、嬲り始める。
もう一方の手は、乳首へと伸び、優しく指で弄ぶ。
 「あっあぁん!はぅ...う...んぅっ...ん!」
与えられる刺激に、ビクッと反応し、身体が反り返り、甘い吐息が漏れる。
乳首への刺激は、先程までの十分過ぎる攻めにより、軽く愛撫されるだけで跳ねあがるほ
どの快感を生み出した。
更に、蜜壷へ指をのばし、指でかき回す。身体はよりいっそう素直に反応する。
自分でもあそこが熱くなって、愛液が溢れ出すのがわかる。
彼は溢れ出た愛液を指にすくい、太股に擦りつける。
恥ずかしさを堪える為、目を閉じ、唇をかみ締めた。
「こんなにまん○汁垂れ流しちゃってさぁ、恥ずかしくないわけ?」
 「あっ...ああっん...はぁ...」
噛み締めた唇が開き、喘ぎ声を漏らす。
「あんだけイキまくったのにさぁ、まだこんなに溢れ出てるじゃん。」
「またイキたくなったんだろ?乳首も尖らせちゃってさぁ。」
「イカせて下さいって、お願いしろよ。」
 「あふぅん...だめぇ...つっ...辛すぎますぅ。」
「何が辛いんだよ。感じすぎるのが辛いんだろ?ったく恥知らずだよなぁ。」
「じゃぁさぁ、この音はなんだよ。聞こえるだろ?玲子のま○汁の音だぜ。」
彼はわざと音が出るように指で掻き回す。
自分でもわかっていた事実を指摘され、屈辱と羞恥心に身を焼かれる。
しかし、余った片手では乳首を摘み上げ、口に含み、舌で転がし、甘噛みされ、屈辱と羞
恥心は快楽に変わる。
乳首に吸い付き、?ぎ取れるほどに捻り上げ、かとおもうと舌で優しく舐めあげる。
彼のテクに身体は溺れる...。
蜜壷から、くちゅくちゅと淫猥な音が聞こえてくる。
彼は耳たぶを甘噛みしながら、耳もとで囁く。
「ほらぁ、身体は素直だぜ。快楽に身を任せろよ。」
 「はぁ...あふぅ...あっ...あん...。」
切ない吐息を止めることなど出来なかった。身体はさらに強い刺激を求めている。
敏感に反応する身体からは、愛液がとめどなく溢れ出てくる。
くちゅくちゅと淫猥な音が、さらに大きくなる。
自分の身体から発している...そう思うと耳を塞ぎたくなる。
「ったくさぁ、スケベ汁が幾らでも出てくるジャン。」
「止めたくても溢れ出てくるのを止められないんだよなぁ?」
「スケベな女だぜ。」
 「ぅぅうっ...いやぁ...だめぇ...欲しいぃ...」
 「あぁん!イカせて下さい。もぅ...もぅ駄目ですぅ。」
 「うっ...っ。イキたいのぉ~~~!」
「はははっ。始めから素直にイキたいといえばいいものを。」
「言わなかった罰だ。イカせてやらないよ。イク寸前で止めてやる。」
「ま○汁だけ、溢れさせてやる。溢れ出たま○汁を、おまえの身体中に塗ってやるよ。」
彼は、勝ち誇ったように声を立てて笑う。
彼の嘲笑と蜜壷から発せられる音が部屋に鳴り響く。
彼は秘唇を嬲りながら、溢れ出てくる愛液を太股だけでなく、胸や首筋へと身体中に塗り
つける。
身体が...身体がもっと気持ちよくなりたい...快楽を求めてる。
そう願っても、彼に寸前で止められることが繰り返される。
何度も昇りつめそうになる。其の度に責めは中止される。
焦らされ続け、イキたいと哀願を口にする。
恥も外聞もなく、イク為のお願いを口にする。
 「あぁん...。イカせてぇー!イカせて下さい。お願いですぅ。」
「駄目だね。素直に言わない子にはお仕置きだよ。」
「素直に命令に従わなければどうなるか、教えてやるよ。二度と逆らわないようね。」
イキたくてもイクことの出来ないもどかしさ。
イキたい...感じたい...早く、早く楽になりたい...それだけを願い始めていた。
頭の中はそれで一杯だった。それ以外、何も考えられない...
どのくらい時間がたったのだろう...。
身体の芯は熱く燃え、切ない思いで満ち溢れていた。
突然彼は立ち上がり、クローゼットの中から濃紺のYシャツを取り出し、投げてよこした。

第16話
「これ、着ろよ。」
「裸でピザは受け取れないよなぁ。」
 「えっ??」

驚きで言葉が出なかった。
イクことだけを考えていた...そこから現実に引き戻され、我に返った。
彼は可笑しさを堪えながら、話を続ける。。
まさか...このままYシャツ一枚で...嘘でしょ!!!いやぁ!いやよ!いや!

 「そっ...そんな...できません...・」
「いいじゃん、白じゃないから透けないぜ。」
「俺って親切だから、最初はこれで勘弁してやるよ」
 「あっ...あのっ...このYシャツだけで...これだけで...」
「そうだよ。それだけを着るんだよ。」
「裸にYシャツって、男が女性にやらせたい憧れなんだぜ。」
「裸にエプロンと同じくらいにさぁ。ふふっ。」
「その憧れの格好で、ピザを受け取るんだよ。」
「ピザ屋の兄ちゃん、びっくりするぜ。」
 「でっ...そんなことっ...出来ません。出来るわけがありません。」
「別に嫌ならいいぜ。後ろから嵌めながら受け取らせるから。」
「後ろからガンガン突きながら受け取らせるぜ。それでいいわけ?」
 「っ...そっ...そんなっ...・」
 「お願いです。許してください。そんな恥ずかしいこと...そんなこと出来ません。」
「やれよ。出来ないじゃなくて、"やる"んだよ。」
奴隷に"No"は無いんだよ。命令に服従するだけなんだよ。Yesしかないんだよ。」
 「.........」
「身体中にまん○汁を塗りたくられて、雌犬の臭いをプンプンさせて受け取るんだよ。」
「それがお前には相応しい格好なんだよ。」
 「いっ...いやぁああああ!そんなのイヤです。」
 「そっ、そんな...・まさかその為に、その為に身体中に塗ってたの???」
「そうさ。当たり前じゃん。計算ずくだよ。今ごろわかったわけ?あははっ!」
「今更、気づいても遅いんだよ。」

楽しそうに彼は笑い声を上げる。
すがるような目で彼を見つめるが、冷たい視線を返し、言葉を続ける。

「早く着ろよ!時間が無いぜ。」
「裸で後ろから嵌められながら受け取るか、裸にYシャツを着て受け取るか、
 どちらかを選べよ。」
「俺は別にどっちでもいいんだぜ。どっちにしろ、俺は楽しめるわけだし。」
「俺なら本当に嵌めながら受け取るってこと、わかるよなぁ?」

まだ、知り合って間もないけれど、彼の底知れぬ怖さは十分わかっていた。
発言したことは、必ず実行する...十分、承知していた。
そして新ためて怖さを教えられた。
今まで私が出会ったことの無い人......

「それにさぁ、イキたいんだろ?イカせて欲しければ、それを着て、ピザを受け取れよ。」
 「そっ...そんな...っ......せめてシャワーを浴びさせてください。」
「なに言ってんだよ。早くしないとピザ屋の兄ちゃん、来ちゃうぜ。」
シャワーを浴びても直ぐにグズグズになるくせに。無駄なんだよ!」
「早く着ろよ!時間が無くなって、またイケないんだぜ?いいわけ?」

イクことが出来る...甘美な誘いだった。再び現実から快楽を求める世界に引き戻される。
さっきまで願っていた、イキたい...。その想いが支配し始める。
それに...それに彼に逆らえるはずがない。
抵抗しても、所詮彼に適うわけが無い。結局彼に従う以外ない...・
そう自分を納得させ、床に投げられたYシャツを手に取る。
彼の命令通りに、裸のままYシャツを身につける。
自分の蜜壷から溢れ出た愛液を塗りたくられた身体に...・

「そうそう。ボタンは上から2つ、外しておけよ。」
 「そっ...そんな...うそっ......・。」
「嵌めてやるから、早くしろ!」
「ピザ屋の兄ちゃんにもサービスしてやらなきゃなぁ。」
「胸ぐらい見せてやれよ。見られて感じる身体なんだからさぁ。」
「ボタンを外したら、壁に手をついて腰を突き出せよ。俺に嵌めて貰うために。」
 「えっ??」
「早くしないとイケないよ。ピザ屋のお兄さんが来ちゃうよ。いいのそれでも。」
 「...。」

言葉など出なかった。震える指でボタンを2つ外す。
Yシャツはギリギリ秘部が隠れるくらいの丈で、前屈みになれば、お尻を完全に隠すこと
はムリだった。
無言で立ち上がり、言われた通りに彼に背を向け、壁に手をつく。
一刻も早く、感じたい。イキたい。それだけだった。
言われなくても、自然にお尻を突き出していた。
隠したいはずのお尻が、彼の前に剥き出しの格好で曝け出されていることは十分わかって
いた。
けれど...

「嵌めて欲しくて堪らないだろ?ガンガンに突いてやるよ。」
「まったく淫乱だよな。Yシャツからケツが見えるくらい突き出して。」
「そこまでしても、嵌めて欲しいわけ?呆れるくらいの雌犬だよな。」
淫乱!雌犬!マゾ!」

Yシャツの裾を捲りながら、言葉で嬲りながら秘唇に指を這わせる。
既に限界だった。イキたい。嵌めて欲しい。
彼にどんなに言葉で嬲られようとも、頭の中はそれだけだった。

「あららぁ...ぐっちょぐっちょじゃん!」
 「あっ...ぁん...あふん!もう駄目!突いて、突いて下さい!突いてぇ~!」
「もちろん、バックで犯してやるよ。メス犬に相応しい嵌め方をしてやるからな。」
「さぁ、お願いしろよ。後ろから犯してくださいって。」
 「ぁっ...はぃ...お願いです。どっ...どうか玲子を後ろから犯して下さい。」
 「めっちゃくちゃに...っめちゃくちゃに、犯してぇえええええええ!!!」
「それでいんだよ。素直が一番さ。」
「おらぁ、ケツをもっと突き出せよ。淫乱な雌犬らしくケツだせよ!」
「ちゃんと突き出さないと、嵌めてやんねぇぞ!」

平手がお尻に飛ぶ。痛みにピクリとお尻は反応する。
彼に気に入られたい...それだけを思い、さらにお尻を突き出す。
彼はニヤニヤと楽しげに笑いながら、私の背後に周り、左手で腰を掴み右手を自身に添え
る。

「ほぉら、雌犬。欲しくて仕方なかったものが入るぞ!」

秘裂に熱り立ったものが、一気に突き立てられる。
腰を両手がっちりと掴み、反動をつけて貫いてくる。

 「ひっ!ひぃぃ!!きゃあぁ...痛いぃ...。」
 「だっ、だめぇーーー!裂けちゃうぅぅ!」

メリメリと分け入ってくる。彼自身が自分にとっては大きすぎたことが思い出される。
最初に抱かれたの時の痛みが蘇る。

「なに嫌がってんだよ。お前が欲しがってたものだろ?遠慮するなよ。」
「たっぷりと味わえよ。これでなくちゃ満足できない身体になっちまえよ。」
 「あ...ぁあん!はぁん...ぁ...ぁふぅ。」
「玲子、お前は俺の奴隷だ。お前の身体は俺でなくちゃ満足できない。」
「お前は俺に犯され、嬲られなくちゃイケないマゾなんだよ。」
「玲子の身体は、ノーマルで満足できる身体じゃないんだよ。」
「お前はマゾなんだよ。奴隷の雌犬なんだよ。」
「ご主人様のために、奉仕する奴隷なんだよ。」

耳元で呪文のように囁く。怒張をゆっくりと出し入れを始める。

「嵌めて貰うために、命令には全て服従するんだ。」
 「あ...ぅうう!許してぇー!」
「嵌めてもらうためなら、命令には全て服従する雌犬になるんだよ!」
 「あはぁ......ん...もぉ...もぉ...だめぇぇ...」
淫乱。お前は淫乱な雌犬さ。」
 「はふぅ...ん。」
「誓えよ!嵌めて貰う為なら、何でもしますって。」

痛みだけだったのに、次第に甘美な感覚が加わり、快感を感じ始める。
痛みなど忘れ去るくらいの、蕩けるような快感......

 「あ...あっぅ...あはん...いぃ...。」
「ほぉら、どうした?よくなってきただろ?我慢できるわけないだろ?」
奴隷としての宣誓をしろよ。」
「言わなきゃ、抜くぜ。イカせてやらないまま、放置するぜ。」
 「いやぁ!いやですぅ...。言います。言いますからぁ...」
 「ああん!堪らない!感じるんですぅ...」
「早く言わなきゃ、放置だぜ!」
「それとも放置されて、自分で嬲る? 」
「それとピザ屋の兄ちゃんにでも嵌めて貰う?」

くっ...くっ...と笑い、ゆっくりと出し入れを繰り返す。
甘美な...とても甘美な刺激だった。

突然、ピンポ~ン!ベルが鳴り響く。

第17話
「ちっ!中断かよ!」
「なんだぁ、予定より早いなぁ・・・・。」
「おまえがトロトロしてるからだぞ!」
「まぁ、仕方ないか・・・玲子、早くピザを受け取って来いよ。」

秘唇に埋め込まれていた彼自身を抜き取られた。
甘い刺激が遮られる。そのことが、とても切なく感じる。
彼は財布から1万円札を取り出し、手渡す。

「あ・・あの・・あのぉ・・・許してください。」
「このままの格好で、受け取るなんてこと、出来ません。」
「今更、何言ってんだよ!早く受け取って来い!」
「嵌めながら受け取らせるぞ!」

これ以上は何を言っても無駄。
彼の怒りを買うことはあっても、許されることはないことは察知していた。
わかってはいても、抵抗する言葉が出てしまう。
こんな格好で人前に出るなんて・・・・想像もしなかった。

震える手でお金を受け取り、勇気を振り絞り、ドアに手をかける。
ロックを外し、扉を細く開ける。
ピザ屋の店員によって、扉は勢いよく開かれた。

「毎度ありがとうございます!ピザー○です!」
「お待たせしました!」
「えっ!」

その言葉の後、沈黙の時が広がる・・・。
店員の驚きを隠せない表情、目のやり場に困り、視線が泳いでる。
店員は二十歳前後とおぼしき風貌だった。
大学生のアルバイトといった感じだ。

「あっ・・・あのぉ・・えっとぉ・・・、ご注文のピザをお届けに参りました。」
「ご注文のピザは○○○でよろしいでしょうか?」

予想だにしない出来事に、彼はしどろもどろの状態だった。
それはそうだろう。誰がこんな出来事を予測するだろうか・・・。
明らかに、裸の上にYシャツしか身につけていないとわかる格好で、女性がピザを受け取るのだから。
驚くなというほうが無理であろう。
店員は必死に冷静を装っているのが手に取るように伝わってくる。
彼は顔を赤らめ、視線が宙に浮いている。
私は、まともに店員の顔を見ることが出来ない。
不安と恐怖で足はガクガク震える。
心臓の鼓動が聞こえそうなくらい、胸は高鳴る。
俯いたまま、必死で言葉を吐き、1万円札を差し出す。

「あっ、あのぉ・・・お勘定はこれでお願いします。」
「はっ、はい!」
「ごっ、合計で3200円になります。えっと、えっと・・・6800円のお釣りです。」

店員はポケットに手を突っ込み、お釣りを探す。
なかなかお釣りが出てこない。
彼が動揺していることがありありとわかる。
やっと小銭を探り当て、確認する。

「まっ、まっ毎度ありがとうございました。」

手渡す彼の手は震えていた。受け取る私の手も震えていた。
震える手から小銭が床に落ちる。

「あっ!すいません。」

彼は慌てて床にしゃがみこみ、小銭を探そうとする。

「ぃっ・・・いえ。大丈夫です。」

私は一刻も早く彼にその場を立ち去ってほしかった。
必死で探そうとする彼を、祈るような気持ちで止めた。

「大丈夫ですから気にしないで下さい。」
「探さなくて構いません。ご苦労様でした。」
「どうもすいませんでした。では失礼します。」

願いが届いたのか、彼は立ち去ってくれたた。
扉を閉まる音と同時に、涙とともに熱いものが秘唇から溢れ出た。
愛液が溢れ、太股に垂れていた。
驚いた。
自分の反応に驚きと戸惑いが・・・
涙がこぼれるくらい、恥ずかしさと屈辱を感じた。
けれど、身体からはそんな感情を裏切って、熱いものが流れ落ちた。
太股を伝わり、足元に流れ落ちる。
この出来事に、呆然と床に座り込んでしまった。
嫌・・・・私は・・どうして・・・・どうして・・・・
溢れ出るの??何故?どうして?何故なの?
私の身体は一体どうなってしまったの???

「おい!」

彼の言葉で我に帰る。

 「えっ・・・」
「なにやってんだよ。早く持って来いよ。」
「ピザが冷めちまうだろ。」
 「はっ、はい。」
店員に見られて感じたわけ?」
「それとも、若いお兄ちゃんに見られただけでイッタのか?」
 「ちっ、違います!」
「どうでもいいから早く持ってこい!」

ピザを慌てて運ぶ。
彼は手早く、取り皿と、フォーク、氷が入れられたピルスナーグラスを二人分、運んできた。
冷蔵庫から冷えたシャブリを取り出し、グラスに注ぐ。

「ワインに氷は邪道だけど、俺はキンキンに冷えたワインが好きなんだよ。」
「生温いワインは嫌いなんだ。調教と一緒でね。」

なに?・・・・調教?生温い調教は嫌いだってこと??そういう意味でいってるの?
容赦なく調教するってこと?頭の中を彼の言った一言がぐるぐる回る。
恐い・・・・言いようの無い恐さを感じる。

「乾杯しようぜ。初めての露出に!」
 「えっ!」
「初めての露出だろ?それとも経験あるの?」
 「いぇ・・・。」

あれは世間一般で言う露出・・・思いもしなかった。
彼に言われて初めて気がついた。自分が露出行為をしたことに。
彼に促されグラスをあわせる。カチンと涼やかな音が響く。
グラスに口をつける。

「玲子。立ち上がって後ろを向いて、ケツを突き出せ。」
 「えっ!」

彼の突然の言葉に躊躇する。

「早くしろ!」
 「はい。」

おずおずと立ち上がり、彼に背を向け、お尻をわずかに突き出す。
彼に店員見られたことで、愛液が溢れ出たことを見咎められるのが恐かった。

パァン!

「なにやってんだよ。まだわかんねえのかよ。」
「ケツを突き出すときは、足を開くのが当然だろ?」
「いちいち言われないでも、俺が望む格好をするんだよ!」
 「すっ・・・すいません。申し訳ありませんでした。」

恐る恐る足を広げてお尻を突き出す。
きっと彼に見つけられる・・・・見つけられたら・・・・・
また言葉で突き落とされる。
そう思うと身体が震える・・・・・どこかでそれを望み、期待に震える・・・・・

「あれぇ!凄いじゃん。おま○こヌルヌルじゃん!あはは!」
「参ったねぇ。露出してマン汁を垂れ流して太股までベチャベチャとはねぇ。」
「見ず知らずの男に、恥ずかしい格好を見られて濡らしちゃうんだ。」

彼は指で流れ落ちた愛液をなぞる。
彼の指でなぞられることで、再び身体は感じ始める。

「へぇ、露出でこんなに感じるんだ。」
「あらあら、足元まで垂れ流してさぁ。ここまで淫乱な女だとはねぇ・・・・。」
「まだ会って2回目なのにさぁ、こんなになるとは思わなかったよ。」

恥ずかしい。ただただ、恥ずかしい。
消えてしまいたい。このまま消えてなくなりたい・・・・。
18話
「まさにマゾだね。」
「まぁ、続きはピザ食ってからにしようぜ。」
「後でゆっくり嬲ってやるから、楽しみに待ってろよ。」
「とりあえず、座って食べろ。」

彼に促され、再び座る。
良く冷えた辛口のシャブリ。2口、3口と続けて口にする。
身体中が熱かった。彼に恥ずかしい自分の姿を見られたことが恥ずかしかった。
見ず知らずの男に見られて感じていたことを指摘されたことが・・・・
汗が噴出し、喉が渇き、熱病に罹ったように熱かった。
渇いた喉に冷えたシャブリを流し込む。
冷えたシャブリが美味しく感じられる。一気に飲み干した。

「ワインばかり飲まずに、ピザも食べろよ。」
「まだまだこれからなんだから。」

彼の言葉に恐さを感じながらも、これから起こるであろう彼の責めを待ち望むような、
そんな思いを感じ始めていた。
食欲はなかったが、無理やりピザを口にする。ワインで胃に流し込む。
殆どピザを口にすることはなく、冷えたシャブリだけを飲み続けた。
空腹に、立て続けにワインを飲めばほろ酔いとなる。
ましてや昼間のアルコールは酔いが加速する。
わかってはいた。けれど・・・・・酔うことを心が望んでいた。
胃に冷たいシャブリが染み渡る。
わずかに残っていた玲子のプライドを融かしながら、心の中にも染み渡って行く。
何かが溶け始めてる。
この感情の変化はなに?
自分に問い掛ける。
自分の中で問い掛けを始めた時、彼が口を開いた。

「続きを始めようぜ。再開だ。」

彼は笑顔でありながら、冷たい声で宣告した。
私の隠れた扉の鍵が外されようとしていた。

「はぃ。」

自然に出た言葉だった。
不安でありながらも穏かな気持ちだった。

これから自分は変われる。そんな予感めいたものを何故か感じていた。

「立って後ろを向けよ。。」
「はっ・・・はい。」

私は彼に先程言われたことを思い出しながら、後ろを向く。
恥ずかしさに耐えながら、彼の目の前で、足を開いてお尻を突き出す。

「足ももっと広げて、おま○こまで見えるようにお尻を突き出すんだよ。」
「それが後ろを向けと言われたときの奴隷のポーズだ。」
「二度と同じことを言わせるな。」
「はっ、はい。」

慌てて更に足を開き、お尻を突き出す。羞恥に耐えながら・・・・・・
彼は人差し指と中指を秘唇に潜り込ませる。
親指はクリを押さえながら動かす。
先程、身体が感じていながら、イク寸前で止められたことを思い出す。

「さっきは嵌めていた途中で抜かれてどうだった?」
「えっ?」
「嵌められて感じまくっていたところを、お預けにされてどうだったんだよ。」

言葉で攻める間も、彼の指は秘唇を攻め立てる。
秘唇からはグチャグチャと音が鳴り響く。
蜜壷の奥深く、2本の指はねじ込まれ、ゆっくりとかき混ぜる。

「正直に言ってみろよ!」
「こんな厭らしい音を立てやがって。淫乱!」
「あっ・・・・・あのぉ・・・・。」
「早く言えよ!」
「はっ、はい。あっ、あのぉ、残念でした。」
「何がどう残念だったか詳しく言えよ。」
「あっ・・あそこが・・・・あそこが寂しくて・・・・寂しくて残念だったんです。」
「欲しかったんです。」

素直な思いを口にした。
イクことなく感じて、途中で中断され、焦らされ疼いていた身体への責めは強烈だった。
一層、身体が敏感に反応する。
知らず知らずのうちに、感じたい・・・それだけを願い始めていた。無意識の中で・・・・

「あそこじゃわかんないぜ。具体的に言えよ。」
「誰のどこが、何を欲しがったのかさぁ。」
「・・はぃ・・・・・・・。」

そう言う間も、彼の責めは続けられる。
容赦なく・・・・
乳首にも彼の責めの手は延びていく。乳首に爪を立て、捏ね繰り回す。
乳首に顔を寄せ、甘噛みする。舌を這わせ、乳首舐める。
蜜壷から引き抜かれた指で愛液を乳房に塗りたくる。

「はぁ・・・・、くぅうふぅっ、き、気持ちいぃぃっ...」
「ほらほら、よがってないで言えよ。」
「こんなに乳首を立たせてさぁ、よがり狂ってんじゃねぇよ。」
「あっ・・・はぃ!すいません・・・。」
「早く言えよ!」
「あっ。。はい・・・・・」
「玲子のおっ、おっ・・・おっ・・・」
「何だよ。"お"ばっかり言ってないで、その先はなんだよ!」
「すっ、すいません。玲子の、玲子のおま○こは貴方のちん○が欲しくて疼いてました。」
「へぇ~。そうなんだぁ。」
「やっぱり厭らしい雌犬だよな。」
「恥ずかしげもなく、そんな言葉を言っちゃってさぁ。」
「ほらほらぁ、身体も正直だぜ。土手もこんなに膨らんでるぜ!ぷっくりとね。」
「あららぁ・・・・クリトリ○も顔を出してるぜ。恥ずかしげもなくさぁ。」

遠慮なく、顔を出した膨らみを指で嬲り、弄ぶ。身体がビクビクと反応する。

「やっと上の口も下の口も、素直になってきたじゃん。」
「はぁぁあぁぁん」
「あぁん!イキそう!だめぇーーーーーー!」
「いやん!あぁーーーーーん!」
「たまらないんだろ?イキたいんだろ?」
「はぁぁ、くふぅひぃっ、イキたいーーー!」
「あぁっ、ま、また、いっ、いっちゃうぅぁぅっ...」
「なんだよぉ。指だけでいっちゃうわけ?」
「はっ・・・ぁん。いくぅ!イキたいぃーーー!イカせてぇーーーー!」

耳元で彼は囁く。

「俺の指でイカセテやるよ。何度でも。」
「何度でも登りつめろよ。」
「但し、イク時はイクって言っていけ。」

耳元でそう告げると、クリトリ○を爪で摘み上げ、捻り上げる。

「ぐっ!ぐふっ・・・・あっん!あぁぁぁーーーーっ!いくぅうううううう!」
「ほらぁ、雌犬らしく、いけよ!遠慮なく何度でも昇りつめろよ!」

秘唇に延びた指を、激しく前後にスライドさせる。乳房も鷲掴みにされる。

「あぁん!いやぁ!いっちゃうぅぅぅ!駄目ぇぇええ!」
「あふん!あはぁ・・・・・ん・・・。」

足がツンと伸びきり、力が入る。ガクガクと膝が震える。

「もぅ・・・もぅ・・・駄目。・・あん!」

ビクン、ビクンと背中かが波打ち、絶頂を迎えた。目の前が真っ白だった。
第19話

その場に崩れ落ちてしまった。
しかし、私に休む暇は与えられなかった。
パシッと彼の平手がお尻に飛ぶ

「ほら、何度でもイカせてやるから立てよ。」
「お願いです。もぉ・・・もぉ、休ませてください。」
「馬ぁ鹿!なに、ふざけたことを言ってんだよ。」
「お前の身体に"いきまくり"って感覚を叩き込んでやるからよぉ。」
「勝手に休んでるんじゃねぇよ。」
「すいません。もぉ、膝がガクガクいって立っていられないんです。」
「ったく、こんなことぐらいでだらしないなぁ。」
「仕方ない、立つのが嫌なら四つん這いになれ!」
「雌犬の格好をしろ。」
「はぃ・・・・。」
「但し、休みは与えない。俺がいいと言うまで休まないでイキ続けるんだ。何度でもな。」

冷酷な宣告だった。
反抗的な言葉など出なかった。
既に身体は鉛のように重かったが、彼の命令に従うべく、身を起こし、床に四つん這いになる。

「顔を床に着くぐらいに低く、ケツだけは思いっきり高く上げろ。」
「もちろん言われなくても足を大きく広げろ。」

おずおずと命令に従う。
指示された通り、頭を低く下げ、腰を突き出し、足を広げる。
再び、凌辱が始まる。
蜜壷の奥深く、1本の指がねじ込まれ、激しく掻き回される。
ジュブジュブと音が響きわたる。
耳を塞ぎ、逃げ出したくなる。けれど、身体は・・・・・・

「あっ、あん!ひぃっ、ひぃんっ!」
「はぁぁあぁぁん」
「はぁぁ、くふぅひぃっ、あぁっ、ま、また、いっ、いっちゃうぅぁぅ・・・・・」
「もうイクのかよぉ。たった今、イッタばかりだぜ。」
「しょうもない、雌犬だなぁ。我慢できないわけ?」
「恥ずかしげもなく、何度もイキ狂ってさぁ。」
「はぁッ・・・・・ああン・・・だめぇ・・・」
「あぁん・・・・気がっ、気・・・が・・・くる・・・っぅ・・・ちゃ・・・うぅ・・・・」
「狂え!狂え!狂っちまえよ!」
「あぅん!ああっ、ああっ、あー!」
「いっ、いくぅーーー!いいっ、イクーッ!」

絶叫し、その場に崩れ落ちる。
何度いっても休みなど与えられない。
崩れ落ちても、直ぐにお尻をピシャリと叩かれ、態勢を立て直すように指示される。
凌辱は収まらない。蜜壷に出入りする指は2本に増え、激しく出し入れされる。
クチャクチャ、クチャクチャ。淫音が響き渡る。
何度も指で蜜壷を掻き回され、充血しぷっくりと膨らんだクリト○スを親指で転がす。
そんな責めに身体は素直に感じていく。
激しく仰け反り、身悶える。休みなく、それは続く。
強制的に何度もイクことを覚えさせられ、あっけなく絶頂を迎えるようになっていた。
蜜壷からは、大量の愛液が溢れ出て、太股を流れ落ちていた。
プライドなど、何も残っていなかった。
思考能力は絶たれ、快感は身体だけでなく、理性までをも侵していた。
私は快楽の波に飲み込まれ、なにもかも考えることが出来ず、淫らな世界に溺れていた。

「あぁ、くふぅ、ああぁっ、いぃっ・・・・」
「くっくっくっ!気持ち良いんだろ。じゃなきゃそんな声は出ないよなぁ?」
「はぁ・・・・ぁ、気持ちいいですぅ。」
「どう?おま○こも、大分こなれてきただろう?」
「指だけじゃ可哀想だよなぁ?ちん○も欲しいだろ?どうだ?」
 「あっ、はぁ、はぁ・・ぅうっ・・あぅっ。欲しいです。」
 「欲しくて堪らないの。欲しいのぉおおお!!!」
「そろそろ嵌めてやるよ。」
「四つん這いのまま、ケツをもっと高く上げろ。」

彼の命令通りに、更に腰を高く上げ、足を開く。
秘唇に怒張の先端があてがわれる。
もうそうされただけで,言葉が口を出ていた.
しかも,彼が聞きたいであろう言葉が.

 「もぉ,もぉ駄目です.」
 「はぁ,はぁ......はやくっ,下さい.お願いです.」
「何を下さいなんだよ.」
 「あっ・・あれが欲しいんです.」
「俺,馬鹿だからさぁ,何のことだかさっぱりわかんねぇ.」
「もう何度も言ってるんだからさぁ,わかってんだろ.ちゃんと言えよ.」

そう言うと,秘唇にあてがった怒張をこすりつける。.

 「お願いです.どうか玲子のおま○こに,ち○ぽを入れて下さい!」
 「あぁん.お願いです.奥まで,奥まで突いて下さいぃぃぃ.」
 「はやくぅ!」

「くっくっくっ.いいざまじゃん。」

勝ち誇った彼の笑う声が聞こえる.

「玲子,ちん○嵌めてもらえるなら,何でも言うこと聞くよなぁ?」
 「はい.聞きます.何でも聞きますから.だから早く入れて下さい.」
「おまえは俺のなんなんだ?」
 「あぁ・・ぁん,奴隷です.奴隷なんですぅ.」
「命令には絶対服従するよなぁ?」
 「はい,します.しますから,早く下さい.」
「どんな命令に対してもだよなぁ?」
 「はい.どんな命令にも服従します.あん、早く下さい。」

まるで熱病にでも冒されているようだった。

「その言葉,忘れるなよ.」
 「はい.」
「いまから嵌めてやるよ。嫌というほどな。」
 「あっ・・あん。早くぅ!」

秘唇にあてがわれたものが、一気に押し込まれてきた。
めりめりと熱く、硬いものが根元まで押し入ってくる。
ゆっくりと出し入れを始める。

 「はぁうぅっ!くぅぁあぁっ!あぁん!!!」
 「キツイのぉ!キツキツよぉおお!だめぇえええ!」
「なに言ってんだよ。嵌められて嬉しがって、ま○汁を垂らしているくせに。」
「これが欲しくて、おねだりしてただろうが。」

彼はくびれた腰を両手でがっちりとつかみ、反動をつけて叩き込んでくる。
2、3回出し入れをするだけで、怒張はびっしょりと蜜にまみれる。
すかさず彼が言葉で嬲る。

「ほぉーら,まん○がグチャグチャだぜ.ちん○にスケベ汁が絡みついてくるぜ。」
「こんなに淫乱な女は見たことないぜ.淫売!」
「凄いぜ。ま○汁が。」
「見てみろよ.シーツにま○汁が垂れ落ちてるじゃん.」
「シミがどんどん広がっていくぜ.」
「まったく俺のベットが,おまえのま○汁で汚れちまったじゃんねぇかよ.どうすんだよ.」

ピシャ!お尻に痛みが走る.

 「あうっ!すっ・・・すいません.」
「締まりのない,まん○しやがって.」
「このドスケベ!」

ピシャッ!再びお尻に痛みが走る.

 「ひぃーーーー!あっ,あぁん.申し訳ありません.」
「ケツを叩かれても感じやがって.たいした玉だよ.」
「自分で腰を使い始めてるんじゃねぇの?まったく呆れるほどの雌犬ぶりだよな.」
「ちん○を咥え込んで,離さないぜ.そんなに欲しいのかよ.雌犬」
 「あん!だめぇーーーーーーーー!いいのぉ!いいの!たまらないのぉ!」
「ほらっ,欲しいならもっと腰を使えよ.」

彼の言葉嬲りに,さらに身体は反応していく.

第20話

「ううっ、あん!もうだめぇ。キツイ!キツ過ぎるのぉーーーー。」

怒張は根元まで深々と埋め込まれ、前後に激しく叩きつけられる。
先端がガンガンと子宮の壁に突き当たる。
尚も腰を密着させ、怒張を子宮に突き当てたまま、グラインドさせ、捏ね回す。
子宮が悲鳴をあげる。かつて経験したことのない、快感と共に痛みが走る。

「いやん!壊れちゃう。壊れちゃうよぉー。」
「いやぁー!やめてぇーー」
「なに言ってんだよ。自分が奥まで突いてくれって、お願いしてただろうが。」
「あぁーーーん。だめぇ。ホントに駄目なの。壊れちゃう。壊れちゃうぅぅぅ。」

悲鳴にも似た声が出る。けれど、どこか鼻にかかるような甘い悲鳴が。

「壊して欲しいんだろ?壊して欲しい癖に何いってんだよ。」
「もう、も・・・・う!!! ゆる・・・・・し、て・・・・っ・・・・」

確かに痛みを感じながらも、それ以上の快楽も・・・・・・

「いいんだろ?よすぎてたまらないんだろ?」
「あぁぁ・・・・は、はいっ。いいの!」
「おま○こされて、気持ちいいんだろ?」
「とろけそぉ・・・・・あふぅ・・・」

彼は容赦なく、更に荒々しく捏ね回す。

「ほら、気持ちいいんだろ?素直に快楽に身を任せればいいんだよ。」
「素直になるんだ。快感に逆らうな。」
「つまらないプライドなんか捨てて、雌犬になるんだ。」

彼の言葉が、凍っていたプライドを解かしていく。
身体はとっくに答えを出していた。

 「はぁ、いいっ・・・いいのぉ・・・とっても。壊れちゃう。」

身体中が熱くなり、目の前が霞み、真っ白になる。

「おらぁ、おらぁ、壊れちまえよ!」

激しく腰を打ちつけながら、彼が叫ぶ。
怒張を奥深く咥えたまま、仰け反る、身体が震える。
彼の言葉が遠くに聞こえ、私は意識を失った。

その日、自分の部屋に戻ったのは23時を廻っていた。
どうやって帰宅したのか殆ど記憶が残っていない。虚脱状態だった。
あれから何度、昇り詰めたのだろう。
その度に、何度も奴隷として服従するとの誓いを口にしていた。
蕩けるような快感に、なすがままだった。
様々な方法で嬲られた。もう、何も考えられず、ただ、快楽だけを貪った。
まるで雌犬のように。

いつものように、浴槽にたっぷりとおを張る。
身体を沈める。
ゆっくりと身体を休めたかった。
頭がぼんやりとしていた。昼間の出来事が夢のようであった。
しかし、身体のあちこちで昼間出来たであろう傷におがしみ、痛みを訴える。
そのことが昼間の出来事が夢でない事を改めて教えた。
入浴後、髪も乾かさないまま、ベットに横たわると、いつの間にか深い眠りに落ちた。
目が覚めたのは午後4時だった。身体中が悲鳴をあげていた。
と同時に、陶酔感が残るけだるさがあった。
けだるさを押して、起き上がり、自分の姿を鏡に映す。
昨日までの自分と、何ら見た目に変わりはなかった。
けれど、見た目には見えない、何かが変わっていた。何かが・・・
昨日のことがフラッシュバックする。

「どこが気持ちいいのか、言えよ!」
 「あぁ・・・・」
「早く言えよ。」
 「あっ・・・おっ、おま○こが・・・・気持ちいいんです・・・」
「どんなに気持ちがいいか、四つん這いになって自分の指でおま○こを広げるんだ。」
「ドロドロのおま○こが、よぉーく見えるようにだ。」
 「あぁん。そんな・・・恥ずかしいです。」
「何言ってんだよ。雌犬の分際で。やらなきゃお仕置きだぜ。」
「嵌めてもやらねぇよ。」

慌てて彼に言われるまま、お尻を向け、四つん這いになる。
お尻を突き出し、足を広げ、指で花唇を押し開く。

「まったく四つん這いがよく似合ってるぜ。ホントにサカリのついた雌犬だな。」
「ま○こもドロドロだしな。」
 「いやぁ。。。言わないで!見ないで!虐めちゃ・・・・虐めないで下さい。!」
「なに言ってんだよ。虐められたいくせに。」
「見せるために自分から広げてるんだろ?」
「まったく玲子はスケベな女だよな。」
「恥ずかしげもなく、こんな格好してさぁ。普通の女には出来ないぜ。」
「やっぱり変態じゃなきゃな。こんなことしないぜ。」
「おっと、女じゃなかったな。雌犬だったな。はっはっは。」

大声で笑いながら、わざと卑猥な言葉を投げつける。

 「あぁん!だって・・だってぇ・・・」
「だってなんだよ?」
 「だって・・・」
 「あぁん!玲子はスケベな女です。だから、だから、嵌めてください!」

彼は勝利を確信した笑みを浮かべた。
身体は彼からの責めを期待し、待ち望んでいた。
甘く蕩けきった蜜壷の中に、彼は熱く硬いものを何度も突き入れた。
ただ、彼は精液を中に出すことだけはしなかった。
背中に熱いものを放出し、直ぐに剛直を目の前に突きつける。

「起きろ。跪いてお前の舌と口で掃除しろ!」
「お前の厭らしいま○汁で汚れたんだ。」
「イカせて貰ったことを感謝して、お前の口で清めろ。」
 「はっ・・はい。」

急いでふらふらになりながらも、身を起こし、跪く。
自分の蜜と彼の精液にまみれた物を目の前にし、羞恥に耐えなかった。
娼婦に落ちた気分だった。
そして出された精液は、ゆっくりと背中を流れ落ちる。
なんともいえない感触だった。
しかし、既に欲情の虜だった私は、ゆっくりと口を開き、彼のものに舌を這わせる。

彼は鍵を持つ、男だった。彼によって隠されていた私の扉は開けられた。
彼に教えられた扉の向こう側,かつて経験したことが無い甘美な世界だった。

その世界の中では、自分が無力な、か弱い女性でいることが出来た。
虚名を追う必要も無く、強気に振る舞う必要も無く、弱さを曝け出す事が当たり前に出来
た。
なによりも大切なことは、彼は私に強さを求めず、頼ることもなかった。
逆に、隠された扉の中を明らかにすることを強要した。
彼は、隠そうとしていた私の扉を強引に開けてくれた。
それは、長い間,心のどこかで持ち望んでいたこと、そう、素直に思えた。
誰にも打ち明けられず、悩み秘めた思いを封じ込めることしか出来なかった私にとって、
彼の出現は大きな影響を与えた。
ただ、彼の存在が、私のその後の人生にどれほどの影響を与えることになるのか、
その時は何も知らず、鏡をぼんやり眺めていた。