俺が中学2年生の時、いっこ上の3年に大貫って言う人が転校して来た。

この人がメチャメチャ怖い先輩で、うちの中学には数ヶ月位しか居なかったけど、

その数ヶ月は恐怖の学校生活だった。

大貫さんが転校して来る前までは、3年で悪ぶってる先輩を怖いと思っていたが、

大貫さんに比べるとまだ優しい先輩だった。先生に暴力を振るう根性のある人なんかいなかったし、

「青田、犯すか?」と言う人がいても、本当に出来る人なんかいなかった。

俺もモテルと言う理由で悪ぶっていたが、根性は無いし、喧嘩も弱い、ハッタリ野郎だが、

悪ぶってるグループに入っていた為、当時俺はかなり自分は強いと勘違いしていた。

から、結構やりたい放題で、楽しい学校生活を送っていた。

青田というのは、俺が中1の時に赴任してきた美術の先生で、

当時24か25歳くらいの若くて綺麗系の先生だった。

俺も美術の時間が楽しみで、青田が前屈みになった時に胸元から見えるブラジャーや、

柔らかそうなオッパイの膨らみ、みんなで覗いて楽しんでいた。

他のクラスで、誰かが鏡で青田のスカートの中を覗いたと聞いて、

みんな鏡を常時携帯する様になり、チャンスがあれば青田はスカートの中を覗かれていた。




こんな事は子供のイタズラの域だが、俺は‘青田とやりたい”と、いつも思っていた。

周りもみんなそう思っていたはずだ。

だから、先輩が「青田、犯したろうか!」と仲間内で言った時は、すかさず

「青田、犯す時は俺も呼んでください!」とお願いしていた。本気半分、冗談半分で。

 大貫さんが転校して来て、学校は極端に変わった。

大貫さんは格好だけの先輩と違い、バリバリの不良、ヤンキーだった。

何が怖いかって言うと、とにかく短気で、すぐ人を殴る人だった。

転校日にクラスの髪をあげて、眉を剃っている先輩にいきなり殴りかかって

校内であっという間に有名になった。

まあ、その後 悪ぶってる3年の先輩が集団でボゴボゴにしたらしいが、

大貫さんの短気は止まらず、ついに嫌味ったらしい顔で有名だった音楽の先生(男)を殴って、

さらに知名度を上げていた。まあ、そのセンセーが、大貫さんをナメて、反抗的な大貫さんに、

「なんなぁ!殴れるもんなら殴ってみいや!」と、言ったら本当に殴られたと言う笑える話ではあった。

その内、3年の先輩達と仲良くなっていったいったが、俺ら2年には相変わらず恐怖の対象だった。

ある日、授業をさぼって1人でフラフラ校内を悠然と歩いていると、校舎脇から、

大貫さんが、「おー!サイトー(俺の偽名)!ちょー来いや!」と呼び止められた。

俺は、やばい、金取られる、と覚悟して、「何ですか?」とオドオドと大貫さんの所へ行った。

すると大貫さんは、「お前、青田って奴、知っとるか?」と聞かれ、

「美術のセンセーですか?」と、答えた。大貫さんは、

「ソイツ、生意気なんか?」と聞いてきたので、「いや別に・・・、何かあったんですか?」と聞くと

「ワシの女がムカツク言うけえのぉ。」と答えてくれた。

解説しておくと、青田は俺らの学年の美術教師で、3年は違う蔵元とか言うセンセーが担当していたと思う。だからその時、大貫さんは青田の事を知らず、2年の俺に聞いてきたのだ。

「どがな、ヤツな?」(どんな奴だ?)と聞くので、

「女のセンセーですよ、殴るのはヤバイんじゃないですか?」と、言うと

「やかましいわ!いらん事ゆーな!どがな、ヤツかって、聞いとろーが!」と怒鳴られ、

俺はびびりながら、「綺麗系のセンセーですよ・・、」と色々青田の事を教えてあげた。

その時はそれで開放された。

後日大貫さんと田村さん(3年の先輩)が廊下の真ん中で青田ともめていた。

それを聞いた俺は野次馬根性でとんで行き、様子を見ていた。

青田は学生">中学生になめられまいとかなり強気の態度で、

「アンタ、それ先生に対して、どーゆう口の訊きかたしてるの!!」と叫ぶ、青田に対し、

大貫さんは「ああぁん!何じゃ言ぅんなら!!コラぁ!」と怒気を強め、凄い形相で睨み付けていた。青田は全く引かず、「学生">中学生が、教師なめてンじゃないわよ!!」と、大貫さんに叫ぶ。

大貫さんは低い声で、

「わしゃぁ、女でも平気で殴るで!!ズタズタに引き裂いたろうか?!それとも犯しあげて穴だらけにしたろうか!?」と、どんどん声を大きくしていき、最後には怒鳴っていた。

青田は、即答で「やれるもんなら、やってみなさい!!」と、叫び返した。

廊下のど真ん中での大騒動に人が集まってきて、大貫さんは静かに、

「・・今、言うた事、覚えとれよ!」と言ってその場を立ち去った。

俺はドキドキしていた、大貫さんならマジでやる!と期待に胸を膨らませていた。

2年のツレの小松と、溜まり場になっていた校舎脇に行くと、大貫さんと田村さんと楠木さんと、

後名前を忘れたが2人先輩がいた。俺らもしゃがんで大貫さんの話を聞くには、

青田をフクロにするか、輪姦するかと言う話題だった。

大貫さんは熱くなっていたが、他の先輩は結構引いている様な感じだった。

大貫さんは、そんな先輩たちの煮え切らない態度にキレて、

「ワレら、ホンマ、しょぼいのぅ!何、びびっとんなら!えーわ!ワレらなんかいるか!!おー!サイトー、小松!ワレらは話、聞いとんなら、手伝えよ!えーのぅ!!」

(お前たちは、本当にショボイな!何をびびっているんだ!もういいよ!お前たちなんか、いらない!

おい、サイトー、小松!お前たち、話を聞いていたのなら手伝ってくれよ!)

俺たちは、大貫さんに逆らえる訳も無く」「・・はい。」としか言えなかった。

しかし俺は内心期待していた。

結局、大貫さんの話に乗ったのは、校内では俺と小松、3年の森田さんと田辺さんと大貫さんの5人。それと手伝いで大貫さんの彼女の遠藤(2年)

俺ら2年は手伝いだったので計画の中身は当日まで知らなかった。

大貫さんに今日やるぞ!と言われ、俺たちは午前中に学校を抜け出し、校門の近くで集合した。

集合してタバコを吸っていると、近くに停めてあったクレスタから柄の悪い2人の人が出てきた。

2人の内、1人パンチパーマがだらしなく伸びた感じの人が、「おー!これで、全員そろっとんか?」

と訊いてきた。俺は完璧びびっていたが、大貫さんが、「これで、全員や!」と答えていた。

この人は実は大貫さんのお兄さんで、学校にも行かず、働きもしない、

いわゆるチンピラみたいな人だった。とにかくお兄さんとお兄さんの友達は眉毛が無い、

極悪顔で、俺はびびりあげて目も合わせられなかった。

お兄さんは何を思ったか、小松の髪の毛を鷲掴みにして、

「こら、小僧!そのセーやん、マジでええ女なんか?」

と聞いているのか脅しているのか判らない仕草で、小松をびびりあがらせていた。

大貫さんが彼女に、「言ってこいや!」と指示し彼女は学校へ戻っていった。青田を呼び出す為に。

俺らは緊張しながら、待っていた。

20分か、30分位して彼女が青田の手を引いてこちらに走ってきた。

何と行って青田を呼び出したのかは判らないが、走って近づいてきた。俺が、

「来ました!」と伝えると、大貫さんは金属バットを手に持ち、

「どけや!」と言って俺の前に来て、俺を下げた。

青田が角を曲がり俺たちの前に姿を現したとたん、大貫さんがバットで思いっきり青田の腹に、

「オラァ!!」と言って突きさした。青田は「グッ!!」と唸って倒れ込む、

大貫さんは「ワラ!覚えとるじゃろうの!コラ!」

と言って倒れている青田の腹にりを数発くらわした。

お兄さんたちがニヤニヤしながら近づき、大貫さんを制し、

何も言わず2人で苦しんでいる青田の両脇を抱え上げ、引きずる様にクレスタの方へ運んでいった。

ドアを開け青田を乗せようとしたら、青田は

「な、何するのよ!止めなさい!!ちょっと、・・!!」

と、抵抗をしていたが、強引に車に詰め込まれた。

俺たちは、一部始終を呆然と見ているだけで、大貫さんが車に乗り、ドアを閉める時、

「お前ら、来たけりゃあ、ワシんちまで走ってこいや!」と言ってドアを閉め走り去っていった。

後に残されたのは、俺と小松と森田さん田辺さんと大貫さんの彼女の4人。

みんなで話し合ってどうするかを相談した。

俺は正直もう怖くなっていた。小松もそうだと思う。

しかしこの後、青田がどうなるのか容易に想像できて、恐怖より、好奇心が勝った。

見るだけ見させてもらおうと言う事で一致し、大貫さんの彼女を帰して、大貫さんの家に走った。

大貫さんの家は学校から15分くらいの近い所にあり、

俺らは息を切らせながら走って大貫さんの家まで来た。家の前にはさっきのクレスタが停めてあった。

大貫さんの家は見るからに借家のボロい平屋で、

人が要るのかいないのか分からないほど静かだった。

森田さんが恐る恐る玄関の呼び鈴を押すと、古臭い‘ビ――ッ”という音がした。

しばらく何の音沙汰もなく、「家に帰ってないんじゃないか?」と言っていると、中から、

カギを開ける音がしてドアが少し開き、「誰ならァ!」と怒鳴って、大貫さんが顔を少しのぞかせた。

俺らが「あ、あの・・」と言葉を詰まらせていると、「何なら、ワレらマジで来たんか?!」と言って、

「・・まあ、ええわ。ちょい待っとれや。」と言って家の奥に引き上げていき、少しして

「ええもん見したるわ、入れや。」と言って、俺らを家の中へ入れてくれた。

大…