昨年の春に勤めていた会社がとつぜん倒産して前兆はあったが再就職も決まらず、いつまでも無職でいるわけもいかないので繋ぎのつもりでクリーニング工場でアルバイドを始めました。
自分の役割は集配ですが、仕事はその他様々な作業と半々です。大変なのは工場内の気温はこの時期40度を越えるので意外とハドなもので、時給がいいのもうなずけました。
この工場は男性は責任者の工場長と自分以外は全員女性なためなのか性格なのか、この工場長はかなり話し好きで、「うちのパートさんはバツイチとか未亡人とか、あとは主婦だから。この不景気じゃほかにいいとこないもんな」と、頭のいい人とはいえないです。
一ヶ月もすぎ
るとまわりを観察する余裕もでき、みんな会社から支給されたシャツやポロシャツを汗でびっしょりにさせて下着を露骨に透けさせて作業してる様子が見てとれます。でも20代の自分は全員ノメイクで休憩時間にタバコをふかしたりするし、しかもおばさんじゃまったく面白みもなく、黙々と仕事をこなす毎日でした。
それでもいつの間にか世間話もするようになり、和気あいあいと接することもできて信用もできたかなと思うころでした。
いつもは軽自動車で通勤のさんが自転車でやってきて、バッテリーが上がったとのこと。明日の休みに直すことを約束させられました。さんは普段は一見、近寄りがたい雰囲気をだす人ですが、面倒見もよく新参者の自分もよく助けられたので恩返しのつもりで快諾。
翌日、入り組んだ住宅街を説明と違うじゃねぇかと訝りつつ、迷いながら進むと路地に出て手を挙げるさんを発見、なんとかアパートに到着。さっそく車を点検すると元をとったであろうバッテリーがあり、タイヤも溝のない冬用のまま。嫌な予感がしてほかに気になることはときくとヘッドライトとテルランプがダメであることが発覚。悪びれるでもなく笑顔で両手を合わせられ、さんを乗せて車用品店へ向かい、必要なものを揃えて作業開始。一連の作業を終えると外見があまりにも汚いので洗車場へ。二人して車を洗い、ワックスをかけているとさん曰く一年ぶりだったそう。午後からはじめたのでもう夕方になり、さんをアパートへ送りながらの会話です。
さんは二十歳で出産して子供が独立してから旦那の浮気が原因で離婚へ。自分も簡単ながら現在の状況を説明し彼女も金もないというと爆笑され、それなら気をつかう必要もないということになり、お礼にご飯を奢ってあげるからと一旦別れて自宅でシャワーを浴び、再びさんのアパートへ。
長文になり申し訳ありません。