動物園を巡る理由
私には動物のように扱われたいという願望がありました。
ペット禁止のマンションなのに犬の首輪やエサ皿、大型のゲージまであります。幸い人を呼び入れた事が無いので「犬飼ってるの?」など言われることも無く過ごしています。
私はそのゲージに入り、動物になります。
お風呂で全身を磨き上げ、お顔の手入れをしてよそ行きのお化粧。手足の爪はディオールの流行色でかわいらしく飾り、長い髪はさらりと流し、あとはスーツに身を包めばすぐ男に声をかけられそうなくらい力を入れて女を引き出します。でも身に着ける物は市販の安っぽい犬の首輪ひとつです。
そうなのです。
私は人間の女ということを自覚しながら動物のように扱われるのが感じるのです。ストレスの貯まった週末など、部屋を真っ暗にして寒いゲージの中に裸で横たわり朝まで震えながらオナニーをします。夏の熱い夜も締め切った部屋で汗をだらだら流しながら狭い檻のなかで過ごします。続きを読む